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報道ステーション

2025年10月2日 01:42

増築工事中「生徒も作業」証言も…インドネシア学校倒壊 生徒91人下敷きか

増築工事中「生徒も作業」証言も…インドネシア学校倒壊 生徒91人下敷きか
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インドネシア・東ジャワ州の寄宿学校で礼拝堂が崩壊した事故で、生徒91人が下敷きになっている可能性があることがわかりました。

事故発生から丸2日が経ちましたが、いまだに手作業での救助しか行えていません。巨大なコンクリートの塊が、いつ、さらに崩れるかわからないため、重機による作業は一度もできていないのです。

インドネシア国家捜索救助庁 長官
インドネシア国家捜索救助庁 長官
「がれきの状態は“パンケーキ”です。コンクリートが積み重なったような形で、非常に小さな隙間があり、不安定な状態です。救出可能な犠牲者がいる可能性も残っていて、特別な措置が必要です」
死者は3人

現在、確認されている死者は3人ですが、今後、大幅に増える可能性があります。

当初、被害状況について、当局は、こう話していました。

インドネシア国家捜索救助庁 スラバヤ事務所長
インドネシア国家捜索救助庁 スラバヤ事務所長
「倒壊事故に巻き込まれた生徒の総数は140人です。102人はすでに救出され、38人は、まだがれきの下と思われます」
現地当局

こう言っていましたが、1日になって数を訂正。「最大、91人が取り残されている可能性がある」と発表しました。出席記録を見返した結果だと説明していることから、礼拝堂には、もっと多くの生徒がいたのかもしれません。

安否不明者の父親
安否不明者の父親
「(Q.事故直後からここに)事故直後、すぐに駆けつけました。(Q.どちらから)マドゥラ島です。(Q.お子さんは見つかりましたか)救助隊からの報告は、まだ何もありません。
安否不明者の父親
安否不明者の父親
「正面のがれきを撤去してほしいです。保護者が救助活動に参加したくても、連携のための拠点がまだありません」

今回の事故ですが、人災である可能性も指摘され始めています。

現地メディア

当時、礼拝堂に集まった生徒たちの頭上では、2階建てから4階建てに増築するための工事が行われていました。

現地メディア

現地メディアによりますと、一気に大量のコンクリートを流し込んだことが原因で、支柱が支えきれなくなり、2階部分の崩壊につながったとみられるそうです。

増築工事

増築工事は、無許可で行われていました。さらに、生徒や保護者たちからは、このような証言もあるといいます。

CNNインドネシア
CNNインドネシア
「学校では、施設の建設作業を生徒に求めることがあり、それが“罰”として行われる場合もある。ある生徒の親族によると、事故当時、おいが礼拝堂の屋根のコンクリートを流し込む作業を担当していて、この事故で、右腕にひびが入るけがをした」
礼拝堂とは別の建物
礼拝堂とは別の建物

この学校は、以前から増築工事を行っていたようです。
礼拝堂とは別の建物をみると、10年の間に大きく積みあがっていました。

宗教相

インドネシアでは、宗教学校の建築は、生徒や地域住民たちの手で行われることも多く、宗教省の大臣が今回の件を受け、「この広く蔓延している慣行は、技術的監督が不十分であることから、リスクを伴う」と、警鐘を鳴らす事態に発展しています。

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