国際

2025年10月25日 21:00

実は日本はスゴかった!世界一や日本発を池上彰が解説!

実は日本はスゴかった!世界一や日本発を池上彰が解説!
広告
2

総理大臣も代わってこれから日本はどうなるんでしょうか。最近日本は元気がない、なんて言われますよね。物価高や人手不足、歯止めのきかない少子高齢化…昭和のころのほうが良かった、という声もよく聞きます。でもそう思っているのは日本人だけかもしれません。今日はそのあたりを解説してまいります。

日本の「食」が今スゴイ!!

いろいろな国で日本のどこが好きか聞いてみました。その中で一番多かった意見が和食です。

日本に来ている外国人観光客にも大人気です。

和食が世界で人気、というのは知っている方が多いと思います。今世界で実に18万7000もの日本食レストランがあると農林水産省は発表しています。では日本の食事、というのはどのくらい評価されているのでしょうか。ミシュランガイドの星付きレストラン、今一番多い国、実は日本がダントツ1位なんです。

都市別でみてみましょう。東京が1位で160軒、3位京都、5位大阪、と日本は圧倒的に多いのです。東京はなんと19年世界1位なんです。

もちろんこれはすべて和食ではありません。でも日本の食レベルはこれほど高く評価されているというわけです。


そして日本の食べ物についての単語はそのまま世界で通じるようになってきています。
「SUSHI」や「SUKIYAKI」はもちろん、「SURIMI」「PANKO」「YUZU」「SHIITAKE」「NATTO」
なども今では通じるようになっています。この「すり身」、というのはカニカマのことです。カニカマの消費量、世界一はフランスと言われるほど、海外でも人気なんですね。パン粉も海外にもありますが、粒の大きさが全然違います。日本のものは粗いですが、海外は粉状が多いんです。食感が全然違うことから別物と扱われているそうです。

 

食の中でこんな言葉も海外で通じるようになってきました。それが「OMAKASE」、「おまかせ」です。

お寿司屋さんなどでよく聞く「おまかせ」は日本独特の注文スタイルです。これまで海外では通用しなかったのが、和食が広まるにつれて世界でも使われる言葉になってきたんです。驚きですね。

広告

世界で最も稼いでいるキャラクターは日本生まれ!?

日本の漫画やアニメが世界中で人気なのはご存じの方も多いでしょう。実際海外で話を聞いてみても「セーラームーンで育った」という人や「日本のことはしんちゃんとドラえもんで知った」という人もいました。では今世界で最も稼いでいるキャラクターは一体何だと思いますか?漫画やアニメ、ゲーム、映画などすべてで稼ぎ出した金額の合計です。難しい言葉でいうと、関連作品など「知的財産の収益を合計」して比較したランキングです。

上位10作品のうち、なんと5つが日本です。すごいですよね。皆さんはどんな作品が上位に入っているか、わかりますか?下から見ていきましょう。10位のハリー・ポッターの上、9位は少年ジャンプ。いろいろな作品を少年ジャンプというブランドで売り出しているようです。そして8位はスーパーマリオ、6位はアンパンマンでした。
残る2つの日本作品は2位のハローキティと1位のポケットモンスターです。

1位のポケットモンスターは総収益約14兆円にものぼります。ただし、これは各国でのいろいろな売り上げを含んでいるので、そのすべてが日本に入ってきているわけではありません。では日本にエンタメ産業の売り上げはどのくらい入ってきているのでしょうか。
実に5.8兆円。半導体や鉄鋼よりも多い額です。まさに日本のエンタメ産業は日本を支える産業になっているんですね。

実は日本発祥のモノがこんなにたくさん!

日本発祥といって思い出すもの、皆さんは何がありますか?カラオケとか和食とか、もちろんたくさんありますが、あまり気づいていないけれど、日本発祥のモノはたくさんあります。例えばこの写真の中に日本発祥のモノがあるんですが、わかりますか?

正解は点字ブロックです。視覚障害者を誘導する点字ブロックですが誕生したのは1967年、岡山の横断歩道でした。それが今では世界150か国以上で普及しているんです。
そしてトイレなどでよく見るマーク、こちらも日本から広まったんです。

これはピクトグラムといって視覚的に情報を伝えるための図記号です。これが世界中に広まったきっかけは1964年の東京オリンピックだったんです。海外から来た人が日本語が読めなくてもどこにトイレがあるのか、ごみ箱があるのかなどわかるように考えられたデザインです。これが広まって今では世界中で使われるようになったんですね。

そのほかに日本生まれのものはこんなものがあります。

自撮り棒なんて日本初なイメージありませんよね。でもこれが最初に商品化されたのは40年以上前です。1980年代初頭に自撮りカメラ用にミノルタカメラ(現在のコニカミノルタ)が別売りで販売したんです。開発者の人がヨーロッパ旅行などに行って、写真を撮ってほしいと頼んでも断られたり、カメラを取られてしまったりした経験から自分で自分の写真を撮れるよう開発したものです。ただ当時はあまり話題にもならず、それほど売れなかったそうなんですが、今これだけ普及するとは意外ですよね。

こうしてみてきますと意外と知らない日本初のものや世界一のモノ、たくさんあります。
世界では日本はスゴいと思われているんだ、ということもっと誇っていってもいいと思います。ぜひ皆さんもそんな視点で見ていっていただければと思います。


(池上彰のニュースそうだったのか!! 10月25日OAより)

もっと日本のスゴいところについての池上解説はTVerへ!!

広告