中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射について、中国国営メディアは「中国側は事前に日本側に通報を行っていた」と報じ、現場のやりとりとされる音声を公開しました。
「なぜ緊張状態を作るのか」中国外務省
中国国営テレビ系のSNSで公開された中国側と日本側の「無線のやりとり」とされる音声です。
「こちらは中国の101艦です。私たちの編隊は計画通り、艦載機の飛行訓練を行います」
「中国の101艦へ。こちらは日本の116艦です。メッセージを受け取りました」
レーダー照射があった6日、午後2時10分と28分に中国側の艦船から艦載機の訓練飛行を行うことを2回通報。これに対し日本の護衛艦「てるづき」から「無線を受け取った」と確認があったと主張しています。
また、日本の戦闘機と最も近い時で50キロ以内まで接近し、中国側の飛行機も日本のレーダーを感知したと主張しました。
9日の会見で中国外務省の郭嘉昆副報道局長はこう話しました。
小泉防衛大臣「航空情報通報せず」
一方、小泉進次郎防衛大臣はこう述べました。
ノータム(NOTAM)とは、各国の航空規制機関や国際機関によって発せられるパイロットが航空機を運行する際に必要な「航空情報」のこと。軍事演習などによる空域制限などの情報も含まれます。
今回、中国側が公開した音声はあくまで「日中間での無線のやりとり」であり、公的に発せられた「航空情報」と同一視できるものではありません。
高市早苗総理大臣の「台湾有事」を巡る発言をきっかけに深刻化する日中の対立。中国は積極的に外交戦を展開しています。
8日、中国の王毅外相はドイツのワーデフール外相と北京で会談。中国外務省によると、王毅外相は台湾を巡る「中国の立場」への支持を求めたうえで、日本を批判しました。
これに対し、ワーデフール外相は日本については言及せず、「ドイツは『1つの中国』政策を堅持する」という従来の立場を伝えたということです。
(「グッド!モーニング」2025年12月10日放送分より)








