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小泉進次郎防衛大臣は中国の爆撃機が日本周辺を飛行したことに対し、「示威行動と捉えざるを得ない」と中国を強く非難しました。日中関係が悪化する一方、中国国内では日本食を求めて長蛇の列ができるなど反日活動は起きていません。その理由はどこにあるのでしょうか。
中国・ロシアの共同飛行を警戒
激しいヤジが飛び交うなか、委員長に詰め寄る野党の議員たち。国会では、高市早苗総理大臣の台湾有事に関する発言を巡り、議論が紛糾。国会中継が3度「音声オフ」となり、合わせて289秒停止する事態となりました。
対立が深まる日中関係。16日も、中国外務省の郭嘉昆副報道局長は会見でこう発言しました。
「(日本側に)真摯に反省して誤りを正し、高市総理の誤った発言を撤回するよう強く促します」
対する日本政府。小泉防衛大臣は、9日に中国軍とロシア軍の爆撃機が日本周辺を共同飛行したことについて警戒感をあらわにしました。
「我が国周辺における活動の拡大、活発化を意味するとともに、我が国に対する示威行動と捉えざるを得ない」
日中間で政治的緊張が高まる一方で、中国国内の状況は過去とは違うようです。
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日本と対立も 回転ずしに殺到
2012年、日本政府による尖閣諸島国有化後の中国国内の様子。各地でデモが発生し、日本車や日本製品を破壊する行動が見られました。
しかし、今回はこうした動きは起きていません。そればかりか、中国のSNSにはこんな投稿がありました。
「朝9時すぎから長蛇の列!」
「『スシロー』午後にオンラインで1385番を取れた。3時間以上待って、ようやく…」
「『スシロー』午後にオンラインで1385番を取れた。3時間以上待って、ようやく…」
6日に上海で2店舗同時にオープンした日本の回転ずしチェーン「スシロー」。客が殺到し、最大14時間待ちとなりました。
来店客
「とてもおいしいです。これなら他の街で行列ができても無理はないです」
「とてもおいしいです。これなら他の街で行列ができても無理はないです」
政治的対立をよそに人気が高まる日本のチェーン店。専門家の大和総研 主席研究員・齋藤尚登さんは、中国の不安定な経済状況が関係していると指摘します。
「今の中国に経済的・社会的な余裕がなくなった。中国でデフレが進行するなかで、日本の長期デフレを生き抜いた外食産業。低コストだけではなくて差別化。中国の人々にとっても、財布に優しくておいしい。これが大繁盛の背景・理由だと思います」
一方で、中国からの輸入を巡っては警戒感を強めています。
「レアアースの実質的な禁輸措置の発動が考えられると思う。(大和総研の試算では)1年間レアアースの禁輸措置が続くと、日本の実質GDPが約1.3%下押しされる。金額にすると7兆円(に相当)。日本の産業界への影響は非常に大きくなる」
(「グッド!モーニング」2025年12月17日放送分より)
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