アメリカとイスラエルがイランに対して攻撃を続ける一方で、イランもアメリカの関連施設がある周辺国に反撃している。大きな懸念は、ホルムズ海峡情勢だ。イランとオマーンに挟まれた狭い海峡だが、世界のエネルギー輸送の大動脈と言われる。
【映像】バーレーンでミサイルがビルに突っ込む瞬間(実際の映像)
日本は原油の9割以上を中東に依存。輸入される原油のほとんどがホルムズ海峡を通過しているが、海峡封鎖されたことで、タンカーなど日本関係の船舶が多数足止めされている。
エネルギー危機は1970年代にも、中東戦争をきっかけに発生し、“トイレットペーパー買い占め”などが起きた。また人の流れでも、UAE(アラブ首長国連邦)がイランによる反撃の標的になったことを受け、ハブ空港であるドバイ国際空港の発着が大きく制限された。
中東はいま、どのような状況にあるのか。『ABEMA Prime』では、現地在住の当事者から話を聞いた。
■「平和は突然崩れるのだと感じた」

渡航中止勧告が出ているバーレーン在住のラグビー選手・忽那健太氏は、「首都マナマから10キロほど離れたところに住んでいる。2月28日に大きな爆撃があり、そこから避難生活が始まったが、現時点は自宅待機だ」とした。
自宅から数キロの所に着弾したといい、「試合の翌日午後に、地響きが鳴るような音がした。『爆発したな…』とベランダに出ると、黒煙が上がっていた。海軍機のある米軍基地に落ちたようだ。その後も空襲警報が鳴ったり、ミサイルがビルに突っ込んだりした」と振り返る。
これらの出来事により「平和は突然崩れるのだと感じた。前日はナイター試合で、仲間たちとお酒を飲んでいた。もう衝撃だった。今はスポーツどころではないという印象だ」と胸中を明かす。
■「メディアもSNSも、みんな大げさ」

渡航中止勧告が出ているドバイ在住の実業家・竹花貴騎氏は、「朝起きたら爆発音が起きた。爆弾が落ちたというより、米軍関連施設にミサイルかドローンが突っ込もうとして、それを迎撃した破片が落ちた形だ」と明かす。
現地の印象として「ニュースと現地では緊迫感が違う。爆弾が落ちたのは驚いたが、日常が変わったというほどではない。車も日常通りの交通量だ」と話す。
「メディアもSNSも、みんな大げさだ。バーレーンにいた時に『ドバイが火の海だ』と、ロケットが続々と落ちている動画を見たが、すべてフェイク動画だった。クライアントから送られてきたが、近くの景色だったので、メイドに“本物の動画”を送らせたら納得した。それまでは『船でも陸路でもいいから帰りたい』と言っていたが、状況を自分の目で見れば、パニックになることではない」(竹花氏)
■ドバイ不動産の実態
竹花氏はドバイで不動産事業を手がけているが、「ここ数日で一番問い合わせが増えたのは、不動産だ。ドバイでは昔から『世界の不幸でマーケットが伸びる』と言われている。ロシアのウクライナ侵攻では、ロシアマネーがドバイの不動産に変わる」と説明する。「UAEの通貨ディラハムは、米ドルとの固定相場のため、ドル資産を保有するのと同じだ。利回りの高さと資産保全で選ばれる土地で、今回もイラン人からの問い合わせが増えている」。
攻撃が起きても「いまのところ不動産には、さほど影響は出ないだろう」と予想しつつ、「うちの管理物件で、売りたいオーナーはまだ1人もいないのが現状だ」と明かした。
(『ABEMA Prime』より)