イランが事実上封鎖していたホルムズ海峡。周辺に停泊していた日本の商船三井が所有するコンテナ船が損傷したことが分かりました。攻撃との関連は分かっていませんが、イランはホルムズ海峡に機雷をまいたとの情報もあり、緊迫の度合いが増しています。
米がイランへ“最も激しい攻撃”
ヘグセス国防長官が「今までで最も激しいものになる」と予告していた攻撃を、テヘランで取材するCNNの特派員は身をもって体験しました。
「離れよう。頭上でジェット機の音がします。対空射撃が行われています。即刻退避を指示されました。このように状況は一気に悪化します。私たちはきのう攻撃された場所を撮影していました」
道路の真ん中に残る攻撃の痕跡。
「6人が亡くなり、負傷者も多数いる。救助隊員は遺体を1人また1人と掘り起こしている。幹線道路のど真ん中で、一般車両と市民が標的になった」
“原油を人質に”イランが機雷敷設か
アメリカやイスラエルと圧倒的な軍事力の差があるイラン。世界経済を支える根幹を攻撃し、人質に取ることを選ぼうとしています。
「イランがホルムズ海峡で機雷の敷設を始めたようです。思いがけない展開。分かっていることは」
「アメリカ当局が非常に恐れていた展開です。トランプ大統領がきのう、船舶の護衛に触れましたが、護衛の議論も難しくなりました。イランはすでに機雷の敷設に踏み切ったと報告されています」
革命防衛隊が航行すれば攻撃すると脅し、すでに事実上封鎖されているホルムズ海峡。イランによる機雷敷設は約40年前のことを思い起こさせます。イラン・イラク戦争時に双方がペルシャ湾に機雷を敷設。欧米各国が軍を派遣し、タンカーの護衛や機雷除去にあたりました。その中では、アメリカのフリゲート艦が大きな損傷を受けたことも。世界の原油とLNGの2割が通過するホルムズ海峡に機雷がまかれたとなれば、緊迫度は一気に増すことになります。
CNNの第一報の約2時間後、アメリカ軍が映像を公開しました。ホルムズ海峡周辺で機雷敷設艦16隻など、イラン海軍の船を次々に破壊したと戦果を誇るものです。ただ、イランは機雷をまく能力を温存しているようです。
「機雷の敷設は広範囲ではなく、数十個にとどまっていますが、イランは小型船や機雷敷設艦の9割近くを温存しているとみられ、今後数日で100近い機雷の敷設も可能だと分析されています。明らかに深刻な懸念です」
去年、公開された地下格納施設の映像の中には小型船に、機雷らしき物体。CBSニュースによると、イランは推定で機雷を2000〜6000個保有しているといいます。
「1個でも浮遊機雷“漂う機雷”だと場所が分からないので、通れなくなる。極端な話、イランが『(機雷を)流した』と言いますよね。流していなくても『流した』と言えば、その段階でホルムズ海峡は封鎖」
ガソリンの価格高騰は中間選挙での敗北という死活問題になり得るトランプ大統領。イランにこう突き付けました。
「機雷を撤去すれば、正しい道に大きく踏み出すことになる。直ちに撤去しなければ、かつてない規模の軍事的措置となる。素早く容赦なく対処する」
イランはどう出るのか。ロイター通信によると、軍の報道官は「報復攻撃から敵国への継続的な攻撃に切り替えた。1バレル200ドルになる覚悟をしておけ」と語っています。
ペルシャ湾内 船に被害相次ぐ
アメリカとイスラエルによる攻撃を受けて以降、ペルシャ湾周辺の国々や船を攻撃してきたイラン。
「この数時間で、ホルムズ海峡では3隻の貨物船が標的になっています。イギリスの海運貿易機関によると、ドバイ沖で未確認の飛翔体がばら積み船に当たったほか、貨物船で火災が発生して乗組員が避難する事態です」
煙が上がったのはタイ船籍の貨物船。乗組員20人が救助されたものの、3人が行方不明になっています。
日本人も乗る商船三井所有のコンテナ船『ONE MAJESTY』も船体の一部が損傷しました。けが人はありませんでした。場所はホルムズ海峡から約100キロ離れたペルシャ湾内。自力での航行は可能な状態だといいます。
イラン側は英語、中国語、アラビア語など複数の言語を使い、国際社会に訴えかけていました。
「ホルムズ海峡は人々の平和と繁栄の海峡となるか、戦争屋の敗北と苦しみの海峡となるか、どちらかだ」
仮に戦闘が終わったとしても、機雷をすぐに撤去できるわけではありません。かつてイラクのクウェート侵攻でペルシャ湾に約1200個の機雷がまかれた時には、自衛隊が掃海にあたりました。
「(当時)完全に安全化できるまでは半年以上かかっていますから。10個ぐらいだと、ヘリ・哨戒機・掃海艇であれば短時間には。それでも1週間単位はかかると思います。戦争が終わって、イラン側が『何個流した』と言ってくれればいいが、『10個』と言われて10個処理したら“どうぞ”ですよね。10個流して5個しか見つけきれなかったら、あと5個処理するまでは非常に危険ですよね。(船は)多分通らないと思う」
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