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ABEMA TIMES

2026年3月18日 07:30

「姿なき最高指導者」モジタバ師の正体…17歳で戦地へ、革命防衛隊との深い絆「海外に何兆円という資産を蓄財」「汚い面もある」国際政治学者が解説

「姿なき最高指導者」モジタバ師の正体…17歳で戦地へ、革命防衛隊との深い絆「海外に何兆円という資産を蓄財」「汚い面もある」国際政治学者が解説
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 アメリカとイスラエルはイランの最高指導者だったハメネイ師を殺害したが、新たにハメネイ師の次男、モジタバ師が最高指導者に選出された。そして国営テレビを通じてモジタバ師が初の声明を出したが、顔も肉声もなくキャスターがコメントを読み上げる形で伝えられた。

【映像】30秒でわかるモジタバ師の経歴(画像まとめ)

「民衆の意思は効果的で敵を後悔させる防衛を続けることだと述べ、こう強調した。ホルムズ海峡を封鎖するという手段は今後も確実に行われるべきであると。殉教者の血の復讐をやめることはない。最高指導者の殉教だけでなく、敵によって殺害された国民一人ひとりの復讐」(モジタバ師の声明)

 この声明に対してトランプ大統領はさらなる攻撃を示唆。SNSで「きょう、この狂ったクズどもに何が起きるか見てください」とコメントを出した。イスラエルのネタニヤフ首相は「私はテロ組織のいかなる指導者たちの命を保障しない」と発言した。

 アメリカはモジタバ師を始め、イラン革命防衛隊の主要指導者10人に関する情報提供者に対し、総額最大およそ16億円の報奨金を出すとしている。映像にモジタバ師が登場しなかったのは、こうした動きから逃れるためか。また、ハメネイ師が殺害されたときの攻撃で足を負傷し、深刻な怪我だという情報もある。

 イランは民主主義体制で大統領も存在するが、最高指導者は政治、宗教、司法、そして軍のトップで絶大な権力を持っている。さらに最高指導者直轄の軍事組織で革命防衛隊というエリート精鋭部隊の存在もあり、非常に強い統治が行われてきた。一方で1979年、パーレビ国王の強権政治と世襲を批判して現体制が誕生した。3代目となるモジタバ師は世襲となるが、反体制デモが吹き荒れたイラン国内でその矛盾を問う声は高まるのだろうか。

 イラン研究40年以上の、同志社大学大学院の中西久枝教授は「人口約9000万人いるイランだが、約300万人ほどが空爆から逃げ惑っている。喫緊の問題はいかに自分の命を守り、生存できるか。戦争がどう終結するのかは全く見えない状況だが、イラン国民は非常に冷めた目で政治を見る、社会を見るというところがあるので、終結した後で批判の目が政府に対して向けられる時期が来るかもしれない」と解説。

 「『血の報復を行う』という宗教上のイデオロギーが非常に重要」と続けると「本来は世襲が基本ではないが、内政と外交の両方を担っていく人物は誰かということになると、革命防衛隊や治安部隊の支持といった、治安にも通じる影の人物がその座(最高指導者)に就くことによって、イランの体制維持は盤石になると判断したのでは」との見方を示した。

 モジタバ師は長年、父ハメネイ師を影で支えた実力者と言われるが、公職に就いたこともないため謎も多い。1969年生まれで56歳のモジタバ師は、高校卒業後に革命防衛隊に入隊。イラン・イラク戦争にも従軍。そのため革命防衛隊との関係は深く、革命防衛隊はいち早くモジタバ師への忠誠を表明した。さらに、海外に莫大な資産を保有していると見られており、権力基盤も盤石とも言われている。

 中西教授は、イランがトランプ大統領の望む無条件での降伏を認められない理由について「国家の中枢にある最高位の最高指導者を暗殺することまでしながら、強烈な爆撃を続けているのは国家介入、国家主権の侵害という面においては、“極めて重い戦争”を展開している。最高指導者が暗殺され殉教した。宗教上の殉死はシーア派のイランにとっては非常に大きな惨劇、惨事であり、それを悼む40日間の喪に服している。早期決着していく、終結していくという見込みは、現時点ではなかなか見えないのが現状」と説明した。

 国際政治学者の舛添要一氏は「(初代)ホメイニ師がパリから返ってきて政権を担って、2代目がお父さんのハメネイ師。次男のモジタバ師が今度はなった。イランの国軍はパーレビ王朝からあったが、これが大体5、60万ぐらいで、革命防衛隊は19万人ぐらいいるので、こっちが精鋭部隊だ。それとモジタバ師の経歴を見てみるとよく分かるが、彼は革命防衛隊に入隊して17歳で兵隊として戦争に行っている。だから俺たちの兵隊だということで、非常に革命防衛隊と仲がいい」と解説。

 「お父さん(ハメネイ師)と同じように神学を学んでいてアヤトラだ。一番最高位の位にあるので、だから跡を継いでも全くおかしくない。それからロンドンを含めて写真を全部見たが、すごい不動産と資産を持っている。宗教革命だというが、そういう裏の側面がいっぱいある」と続けた。

 さらに「そしてイラン革命防衛隊というのは、イランの建設業とか防衛企業とか産業の3割ぐらいを握っている。タイの陸軍がいろいろな会社を持っているのと同じ。発展途上国の軍隊というのは、そういう風にして金を稼いでいる。そういう汚い面もある。だから海外に何兆円という資産を蓄財している」と、経済事情についても語った。

 この実態について「イラン国民がどう思っているのか」と質問が飛ぶと、舛添氏は「知らない。モジタバという名前で資産を隠しているわけじゃない。全く架空の会社とかでやっている」と回答して「だからやっぱり宗教指導者であっても、50年近く権力を握るとこういうことやる」とコメント。

 イランの国内事情については「それに対して自分たちの生活が不満だから、この体制を倒せというイラン国民が3分の1ぐらい、国民の半分ぐらいいる。だけど完全に力で弾圧されているとともに、ここまで自分の国がやられたら『アメリカさんもっとやって』という、自分の親類とか全部殺されている、それでもアメリカに『もっと爆撃しろ』と言うかというと、誇り高い文明国だからその体制は完全には崩れない」と解説した。

 モジタバ師の現状については「大怪我しているのだと思う。脚を1本失われていると言われている。一緒に爆撃されてお父さんも殺されて、家族を殺されている。外に出られないぐらいに怪我をしているのでは」と推察。「生きているのは生きている?」という質問に対しては「死んでいるなら死んでいるとして、もう1人殉教者を生んで、新たな指導者作ればいい。死んでいるのに生きていると言うことの意味は全然ない。今出てこないのは逃げておかないと、またアメリカが爆撃するということがあると思う」との見方を示した。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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