アメリカとイスラエルがイランに攻撃を開始してから1カ月です。イエメンの親イラン武装組織のフーシ派が参戦を表明しました。
参戦で新たな海峡封鎖も
「我々は神のご加護をもって、最初の軍事作戦を実行した」
「イスラエルの重要な軍事拠点を弾道ミサイルで攻撃した」
参戦を表明し、イスラエルに対して弾道ミサイルを発射したことを明らかにしたのは、イエメンに拠点がある親イラン武装組織のフーシ派。イランの支援を受ける反米・反イスラエル勢力の一角とみなされる武装組織です。
現在はイエメンの北部一帯を実効支配し、2024年のAP通信によると、兵力は35万人ともみられています。
フーシ派の参戦により懸念されるのが、新たな海峡の封鎖です。
フーシ派は、2023年のイスラエルとイスラム組織・ハマスとの戦闘開始から停戦までのおよそ2年間、ハマスに味方し、紅海を航行するタンカーへの攻撃を繰り返してきました。
ホルムズ海峡だけでなく、紅海とアデン湾をつなぐ要衝・バブエルマンデブ海峡がフーシ派によって封鎖される恐れがあります。
このフーシ派の動きが、世界の原油市場にさらなる影響を及ぼす可能性があります。
大学にも 広がる攻撃対象
そんな中、イスラエル軍は27日、新たにイランの複数の核関連施設を攻撃したと明らかにしました。
さらに、アメリカとイスラエルは首都・テヘランにあるイラン科学技術大学を攻撃。これに対し、イランの革命防衛隊は29日に次のような声明を出しました。
イランの革命防衛隊は、攻撃の報復として中東にあるアメリカやイスラエルの大学を標的にすると宣言しました。
さらに核関連施設や製鉄所への空爆の報復として、アメリカの軍事基地や湾岸アラブ諸国などに対する攻撃を実施したと発表しました。
米国 地上戦に踏み切る?
報復の連鎖が止まらない中、アメリカ中央軍は地上作戦の能力がある海兵隊部隊と強襲揚陸艦「トリポリ」が27日に中東に着いたと発表しました。
中東に到着したのは、戦闘機や水陸両用の作戦に対応できる海兵隊員らおよそ3500人。アメリカ軍はイランの原油積み出し拠点・カーグ島などの占拠を視野に入れているとされ、アメリカ・カリフォルニア州を拠点とする強襲揚陸艦「ボクサー」も中東に向かわせるなど、戦力の集結を続けています。
アメリカは地上作戦に踏み切るのでしょうか?G7外相会議に出席したアメリカのルビオ国務長官は27日、次のように述べました。
「数カ月ではなく、数週間以内に作戦を完了させる見込みだ。進捗(しんちょく)は極めて順調だ」
地上作戦は必要ないという認識を示す一方で、最終的な判断はトランプ大統領の“選択”にかかっているとしました。
全米3000カ所超で抗議デモ
しかし、アメリカではトランプ政権の足元が揺らいでいます。
トランプ政権下でアメリカの民主主義に危機が訪れていると声を上げながら、多くの人がワシントンを練り歩いていきます。
28日、アメリカ各地3000カ所以上でトランプ大統領に抗議するデモがあり、参加者は「NO KINGS(王はいらない)」をスローガンに行進しました。
「トランプがやってる、色々なクレイジーなことに対して抗議している」
「この戦争は不要な戦争だ。毎日1000万ドル以上(約16億円)もの費用がかかっている」
「ガソリン価格は先月よりも明らかに1ドル以上上がったし、日常生活でも色々な判断を強いられている」
「NO KINGS」
ワシントンでは、トランプ大統領やバンス副大統領らの首人形を掲げるデモ参加者たち。「NO KINGS」というスローガンを掲げたデモは、第2次トランプ政権発足後3回目です。
代替ルートで日本に原油
イラン情勢の影響が長期化する恐れがある中、29日にサウジアラビア産の原油およそ10万キロリットルを載せたタンカーが、愛媛県今治市の太陽石油の製油所に接岸し、原油を搬入する作業を始めました。
「きょう無事に原油を受け入れられて、率直に安堵(あんど)しております」
事実上封鎖されているホルムズ海峡を通らずに原油を運んだタンカーの到着は初めてとみられます。
航行したのは紅海に面したサウジアラビアのヤンブー港からバブエルマンデブ海峡を通過するルートです。日本の代替ルートとして期待されています。
しかし、バブエルマンデブ海峡は参戦を表明したフーシ派の勢力圏にあるため、今後安全に通航できるかは不透明な状況です。
米イラン停戦協議の行方は
そんな中、イラン情勢の鎮静化に向け、パキスタン、トルコ、サウジアラビア、エジプトの4カ国の外相は29日、パキスタンのイスラマバードで会談しました。
停戦に向けたアメリカとイランの直接対話に、4カ国が協力することを確認したということです。
さらにパキスタンのダール副首相兼外相は会見で次のように述べました。
「パキスタンが仲介役として、今後数日中に両国間の有意義な協議を主催できることを光栄に思います」
アメリカとイランの協議がパキスタンの主導で数日以内に行われることを明らかにしています。
原油高騰 満開の花見直撃
この週末、多くの人でにぎわった「舎人(とねり)公園千本桜まつり」。長引くイラン情勢の影響は、今がシーズンのお花見にも及んでいます。
牛串と肉巻きおにぎりが人気のキッチンカー。
「(燃料費は)月で大体1万円以上は変わってきますね。千葉とか遠いと茨城とか群馬とかも行くんですよ。考えるだけで恐ろしくなります」
さまざまな営業努力をして、コストを抑えているといいます。
これまでガソリンで動く発電機を使っていましたが、安く使える充電式バッテリーに切り替えたといいます。さらに営業努力は開店前の準備でも…。
以前は4人で準備をしていましたが、利益を出すためにスタッフを半分にしたといいます。
購入客の傾向に変化
開店すると、すぐに行列。加藤さんの額にも汗がにじみます。
この日の東京の最高気温は21.8℃でしたが、キッチンカーの中は非常に暑くなっていて、手元の温度計では47.2℃を示しています。
しかし、この暑さの中でもクーラーはつけないといいます。
この花見イベントに4年ほど出店している加藤さん、以前と比べると購入客の傾向が変わったといいます。
花見客を見てみると、手作りのお弁当を持ってきている人が多くみられました。
現在、経費を切り詰めることで価格は据え置いていますが…。
(2026年3月30日放送分より)

















