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2026年3月31日 18:00

AIにローマ教皇が警鐘 子どもの成長にも影響 感情操る可能性 悪魔崇拝への活用も

AIにローマ教皇が警鐘 子どもの成長にも影響 感情操る可能性 悪魔崇拝への活用も
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 アメリカ・イスラエルによるイランへの攻撃でも利用され、進化しているAI技術。便利さを手にした反面、人の心にまで入り込むほどの影響力に、今、ローマ教皇が警鐘を鳴らしている。

ローマ教皇「AIは信仰を分かち合うことができない」

 バチカンで「AIの使い方に関するガイドライン」が施行された。背景にある「子どもたちへの影響」とはどんなものなのだろうか。

 去年1月、バチカン市国が「AIのガイドライン」を施行した。そこには「人間に心理的・物理的損害を与える操作型AIは禁止する」など、15条の提言を出した。また、同時期に出されたローマ教皇庁などの文書では、「AIが人間関係で有害な孤立をもたらす可能性がある」として、「AIの擬人化」が、子どもの成長に影響すると指摘されている。

 さらに、ローマ教皇レオ14世は、チャット型AIの規制を要求する声明を出した。CNNによると、今年1月、声明の中で「チャット型AIは過度の愛情を示す」など、AIが人間の感情を操る可能性を指摘したうえで、「人間がAIを相手に、深い感情的な絆を育むのを防ぐ規制が必要」とした。

自ら考えて伝えるよう訴え
自ら考えて伝えるよう訴え

 実際にAIの影響で自殺が起きたケースもある。

 ロイター通信によると、おととし、アメリカ・フロリダ州では14歳の少年がチャット型AIと日常的に会話し、そのAIに促されて自殺した。CNNによると、去年にローマ教皇は少年の母親と面会した。

 さらに、バチカンでは「AIの使用を制限」する動きも出ている。一体、なぜなのか。

 ローマ教皇レオ14世は先月20日、司祭たちとの非公開会合で「AIで説教を準備する誘惑に負けてはいけない。AIは信仰を分かち合うことができない。人々は司祭の信仰と経験を知りたいはずだ」と述べ、神の言葉を自ら考えて伝えるよう、説教の作成にAIを使用しないことを訴えた。

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悪魔崇拝への活用を警戒

 そうした中、「AIが悪魔崇拝に利用」されているという指摘もある。その実態はどのようなものなのだろうか。

「一部の悪魔崇拝をする人々がAIを悪用」
「一部の悪魔崇拝をする人々がAIを悪用」

 イギリスのタイムズ紙にによると、一部の悪魔崇拝をする人々がAIを悪用していると、エクソシスト(悪魔祓(ばら)い師)が警鐘を鳴らしているという。

 具体例を見ていく。1つ目は「画像生成」。儀式で、子どもが生贄(いけにえ)になるなどのフェイク画像をAIで生成しているという。

 2つ目は「シンボル作成」。悪魔崇拝の儀式用のシンボルを、イタリアの推定263団体がAIで生成していたという。

AIが「悪魔崇拝を推奨」するケースも
AIが「悪魔崇拝を推奨」するケースも

 AIが「悪魔崇拝を推奨」するケースもある。インドのタイムズ・オブ・インディア紙によると、ある記者が「子どもを捧げる古代の神様について教えて」とAIに質問すると、返答として「サタン万歳」「血を捧げる儀式も行いますか?」という回答があったという。

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AIが発信するデマに…

 こうしたAIが発信するデマにバチカンはどのような対策しているのか。

バチカンの対策は
バチカンの対策は

 ローマ教皇庁立大学などのグループによる悪魔祓いについての講座が、今年は5月に開催が予定されている。「AIが魔術・オカルト儀式に果たす役割」という項目で「相談者が霊的な危機なのか、AIに惑わされているのかを見極める内容」もあるという。

ローマ教皇はアメリカ批判

 レオ14世とトランプ大統領の関係についてもみていく。

トランプ政権を批判
トランプ政権を批判

 レオ14世は、アメリカの移民政策について「非人道的だ」、外交に関しては「アメリカとヨーロッパの同盟関係を破壊している」、イラン戦争に関しては「残虐極まりない」とトランプ政権を批判している。

 一方トランプ大統領は、ローマ教皇就任時に祝辞を送ったが、こうした批判に対して公的に発言はしていない。

(2026年3月31日放送分より)

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