イランが国力で大きく劣るアメリカに徹底抗戦できる理由を『独自の体制システム』や『謎に包まれた地下施設』からみていきます。
■徹底抗戦可能なワケ1 トップ不在でも体制維持
アメリカやイスラエルの攻撃に対してイランが徹底抗戦を可能にしている要因の1つ目が『イランの国家体制』です。
イランの最高指導者についてです。
モジタバ師についてイギリスメディアが、現在、意識不明の状態で、イラン国内で治療をしていると伝えました。
アメリカとイスラエルの攻撃により負傷したということです。
2月末には、前任で父親のハメネイ師がアメリカとイスラエルの攻撃により死亡しています。
イランの最高指導者とは、国政全般で最終決定権を持つ『権力の頂点』です。
大統領の任命・罷免権や、国軍・革命防衛隊の指揮権などがあります。
イランの憲法では、最高指導者が死去または退任するなど不在となった場合、88人のイスラム法学者で構成する『専門家会議』が後継者を選出すると規定。
後継者が決まるまでは大統領、司法長官、イスラム法学者の3人で最高指導者の職務を代行します。
事実上、最高指導者が不在となっているにもかかわらず、開戦から1カ月が経った今でもイランの指揮系統は機能しており、国家機構は維持されているということです。
「(イランは)“体制の維持”が命題。仮にどこかの機関の機能が停止しても憲法に準ずれば、体制が維持できる強靭なシステムが構築されている」
■徹底抗戦可能なワケ2 司令部分散の“モザイク防衛”
徹底抗戦できる要因の2つ目が『イランの防衛体制』です。
戦争中に軍や政権の幹部が相次ぎ暗殺されました。
革命防衛隊は4月6日、情報機関トップを務めるマジド氏がアメリカとイスラエルの攻撃により死亡と発表。
2月末の攻撃でも、ハメネイ師のほかに、国防相や、革命防衛隊の司令官、イラン軍の参謀総長など軍の幹部ら約40人が暗殺されました。
しかしイランは2月末の暗殺直後から報復として即座にイスラエルや米軍基地を攻撃。
イランのアラグチ外相は、『軍は中央政府から独立して行動している』と示唆しました。
「分散型モザイク防衛体制により我々の意思で戦争をいつどのように終わらせるか決められる」と説明。
『モザイク防衛体制』とは、指揮系統を地域や部隊ごとに分散させる体制のことで、小片を組み合わせて1つの模様を作る“モザイク技法”に由来しています。
イラン革命防衛隊は『モザイク防衛体制』によって、31の司令部に分散しており、おのおのが独立した作戦部隊として機能。
中央指導部が崩壊した場合、現場の指揮官は指示を待たず指揮権を握り攻撃の遂行が可能で、軍事作戦を維持できる権限を持っています。
「イランは『防衛』を重要視した安全保障戦略をとっていて『モザイク防衛』は権力を分散させることでアメーバのような柔軟性を持った交戦を可能にしている」
■徹底抗戦可能なワケ3 謎に包まれた『地下施設』の存在
徹底抗戦できる要因の3つ目が謎に包まれた『イランの地下施設』です。
イランの軍の幹部が相次ぎ暗殺されました。
「我が軍は迅速で決定的かつ、圧倒的な勝利を収めた。イラン海軍は消滅し空軍も崩壊した」と発言。
しかし、その後もイランの革命防衛隊は最新防空システムや保有する兵器により、アメリカの戦闘機やミサイル、ヘリコプターなどを撃墜しています。
アメリカの情報機関の分析によれば、
『イランのミサイル発射台の約半分が無傷の状態で、自爆型ドローンも依然、数千機残っている』とされています。
イランの戦力が謎に包まれている要因が、地下施設の存在です。
大量のミサイルやドローンとみられるものが配備されており、場所や施設数の詳細などは明らかになっていません。
イラン山岳地帯にあるとみられる地下施設は、地下約100メートルの位置にあると推定されていて、アメリカが所有する、貫通力が約60mの『バンカーバスター』では攻撃が困難です。
「アメリカやイスラエルの爆撃を受けた。ミサイルの地下施設や格納庫を掘り起こし、数時間後には運用可能な状態に戻している」といいます。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年4月8日放送分より)










