アメリカとイランの停戦期限が迫っています。トランプ大統領は日本時間23日午前を停戦期限として、「合意に至らなかった場合は戦闘を再開する」という見方を示しました。
SNSに連投 イランを揶揄
日本時間午前3時すぎ、トランプ大統領は自身のSNSに「私は戦争に大差で勝っている。事態はとても順調で、米軍の活躍は素晴らしい」と投稿しました。
複数の国内メディアを名指しし、非難を繰り返しました。
さらに「どうもありがとう!」と、イランのおかげでアメリカの原油産業に利益が出ていると示唆する投稿もしました。
合意なければ戦闘再開
トランプ大統領は20日、ブルームバーグの取材に対し、停戦の期限はアメリカ東部時間の22日午後、日本時間の23日午前だとし、期限を延長する可能性は「極めて低い」と述べました。
合意に至らなかった場合は、戦闘が再開するという見方を示したということです。さらに、トランプ大統領は合意がなければ、ホルムズ海峡の「封鎖を解除するつもりはない」と強調しました。
カギを握るのが2回目の協議ですが、ブルームバーグは21日に協議を始める見通しだと報じています。
イラン側はその2回目の協議について、イランのペゼシュキアン大統領は日本時間21日未明、Xにこう投稿しました。
イラン外務省のバガイ報道官は、協議の開催自体を否定しました。
米国がイラン貨物船に発砲
停戦期限が間近に迫る中、アメリカとイランの駆け引きは激化しています。
アメリカ中央軍が公開した映像。アメリカ軍による「海上封鎖」を突破しようとしたイラン船籍の貨物船に対し、6時間にわたり警告を繰り返しましたが、従わなかったため数発の砲弾を発射し停止させました。
海兵隊がヘリからロープを使って乗り込み、イラン船籍の貨物船をアメリカ軍の管理下に置いたといいます。
トランプ大統領は19日、自身のSNSに「我々の海軍艦艇が機関室に穴を開けて、彼らの動きを止めました」と投稿しています。
アメリカは13日から、イランの港に出入りするすべての船を対象に「海上封鎖」を実施。これまでに25隻の商船に対し、引き返すよう指示しましたが、実力行使に出たのは初めてとみられます。
イラン軍が米軍艦船を攻撃
一方のイラン側、ペルシャ湾上の船舶が録音したイランの革命防衛隊海軍の無線とみられる音声には…。
イラン外務省のバガイ報道官は20日、こうコメントしています。
イランのタスニム通信は20日、アメリカ軍による貨物船砲撃の後、イラン軍がアメリカ軍の艦船数隻をドローンで攻撃したと報じました。
ホルムズ再封鎖 船舶翻弄
協議の焦点となっているホルムズ海峡。これまでにも封鎖や開放を巡り、ペルシャ湾上に停泊する船舶は翻弄(ほんろう)されてきました。
船の位置と動きを地図上で確認できるサイトで状況を見てみると、赤の矢印がタンカー、緑の矢印が貨物船を表しています。
17日にイランのアラグチ外相が「ホルムズ海峡を停戦期間中完全に開放」と発表した後、一斉にホルムズ海峡に向けて船舶が動き始めます。
中にはホルムズ海峡を通過していく船舶も。しかし、船舶が次々とUターンし、戻っていく様子が確認できます。
イランの軍事当局は、再びホルムズ海峡の再封鎖を表明。ホルムズ海峡周辺で、インド船籍の船舶がイラン側から銃撃を受けたことも明らかになっています。
アメリカ中央軍は20日、Xにこう投稿しています。
スーツの製造コスト急騰
ホルムズ海峡の緊張緩和の糸口が見えず、原油高騰の長期化が懸念される中、影響は日本にも及んでいます。
「高級百貨店から依頼がありました、イージーオーダーの紳士服を作っております」
年間およそ3万着のスーツを製造する、青森県の紳士服メーカー。新年度が始まり、スーツの需要が高まる中、製造コストの急騰に頭を悩ませています。
製造現場を見せてもらうと…。
「こちらがボイラー室になります。工場で使うプレス機やアイロンに蒸気を送るために使っています」
プレス機やアイロンを動かすためのボイラーには、発熱量が高く産業用として利用される「A重油」を使っています。
原油高の影響で、重油などの燃料費は去年3月と比べ、1.3倍のおよそ124万円に。さらに…。
ここでは裁断のために、月に10ロール以上消費するといいます。
原油高騰 材料入荷困難に
原料には石油製品「ナフサ」が使われているため、供給不足を懸念していた中、16日に製造元からこんな話があったといいます。
次の入荷時期が決まらないため、1ロール4000円ほどだった同じ商品を別の業者から7000円で仕入れることを決めました。
さらに、スーツを出荷する際に使うビニールも4割増しとなる見通しに。今後も製造コストが上がり続けた場合は、商品の値上げも検討せざるを得ない状況だといいます。
中東情勢悪化 バラ値上げ
影響は生花店にも及んでいます。
「5月10日が母の日なんですけど、今年は。母の日といえばカーネーションなので、ちゃんと輸入のものが来るのか、それが心配ですね」
来月に控える母の日。定番のカーネーションにも、値上げの波が押し寄せる可能性があるといいます。
先月、イランによる攻撃を受けたアラブ首長国連邦にあるドバイ国際空港。日本に輸入されるバラは、7割がケニアやエチオピアのアフリカ産です。
通常ドバイを経由し日本に入ってきますが、空港が攻撃を受け、飛行機の運航が一時制限されたため品薄になりました。
卒業祝いや就職祝いなど、バラの贈り物が増える3月と中東情勢の悪化が重なり、この店舗ではバラ1本の値段を例年より200円ほど値上げしたといいます。
カーネーション値上がりも
カーネーションも海外産に頼っていて、その7割以上がコロンビアやエクアドルからの輸入品です。
ホルムズ海峡封鎖の影響で世界的に輸送費が高騰している今、カーネーションもバラと同じように値上がりするのではないかという懸念があります。
さらに…。
母の日ギフトの見本写真に写っているヒペリカム。花言葉が「悲しみは続かない」のため、贈り物に最適な名わき役ですが、輸送費が高騰したことで輸入業者がヒペリカムの扱いを断念したといいます。
(2026年4月21日放送分より)


















