モスクワで行われた「旧ソ連の対ドイツ戦勝記念パレード」は、今年はミサイルや戦車などが登場しない異例の形式となった。プーチン大統領はウクライナによるドローン攻撃などへの警戒感を強めているという。
暗殺恐れ?公の場減るプーチン大統領
対ドイツ戦勝パレードを縮小したロシアのプーチン大統領だが、「暗殺」への警戒感を強めているという。
まずは、パレードについて見ていく。
なぜ異例の形となったのか? ウクライナのシンクタンクによると、今年初めから今月5日までにロシア領内へのドローン攻撃が少なくとも136回成功したという。
またアメリカ「ABCテレビ」は、ウクライナが攻撃に使用したドローンの数が今年3月、初めてロシアを上回ったと報じている。
ウクライナ国防省によると、ミサイルやドローンの射程は1750キロと、2022年と比べて2.5倍を超えているという。実際先月には、ウクライナが国境から1500キロ以上離れた石油拠点をドローンで攻撃し炎上させた。4日にはパレード準備で厳戒態勢となっていたモスクワの中心部から約6キロしか離れていない高層集合住宅をドローンが直撃した。
ロシアはウクライナに式典を妨害しないよう要求し、トランプ大統領に仲介してもらう形で“3日間の停戦”で合意したとされる。
そんなプーチン大統領だが“内なる敵”への警戒も強めているという。
イギリス「フィナンシャル・タイムズ」によると、プーチン大統領が参加し、公の場で行われた会合や訪問の回数は去年この時期には少なくとも17回だったが、今年、プーチン大統領が公の場に姿を見せたのは今回のパレードを除くとわずか2回のみと著しく減っているという。
なぜかというと、プーチン大統領は「暗殺」や「ドローン攻撃」を警戒し、各地の地下にある防空シェルターを転々としているという。
また、プーチン大統領の警戒はロシア内部にも向けられていて、料理人やカメラマン、ボディガードなど直属のスタッフに対しても疑心暗鬼に陥っているという。
中東不安でロシアの原油輸出が大幅増
ウクライナ全土への侵攻以降、財政赤字が続くロシアだが、中東情勢の影響で、原油収入が大幅に増えているという。
ウクライナ侵攻を続けるロシアだが、長く経済低迷が続いていたという。
ロイター通信によると、ロシアは財政赤字を抱え、経済的に逆風だった。今年1月〜3月の財政赤字は日本円にして9兆円以上だという。ただ中東情勢を受けて、原油の輸出収入を大幅に増やしているという。
「IEA(=国際エネルギー機関)」によると、ロシアの3月の原油および石油製品の輸出収入は、約2兆9700億円で、前の月と比べてほぼ倍増している。
(2026年5月11日放送分より)




