ハンタウイルスの集団感染が疑われているクルーズ船から、乗客が下船しました。
ハンタウイルスの感染拡大を防ぐため、クルーズ船の乗客の隔離措置などが進められています。
下船後の対応について見ていきます。
■クルーズ船 日本人1人含む約150人が下船 帰国後の対応
日本時間5月10日、午後2時すぎ、集団感染が疑われるクルーズ船がスペイン・カナリア諸島のテネリフェ島の港に到着しました。
島には接岸していません。
日本人1人を含む乗客・乗員、約150人は、5月9日時点で、症状が出ている人はいない、ということです。
乗客らは、健康状態に応じて小型船で上陸し、バスに乗せ換え、空港へ移動。
それぞれの国へ戻り、隔離措置が取られるということです。
17人の乗客がいるアメリカです。
アメリカ疾病対策センターは、専門家チームをカナリア諸島に派遣していて、乗客の感染リスクの評価などを行います。
乗客は専用機でアメリカ国内の空軍基地に向かい、大学の専用施設で隔離されるということです。
19人の乗客と3人の乗員がいるイギリスは、イギリスの衛生当局によると、政府職員を現地に派遣し、感染の症状が見られない乗客・乗員は専用機で帰国させるということです。
乗船していたすべての乗客・乗員に対して、帰国後45日間の自主隔離が求められます。
日本人の乗客1人についてです。
日本時間5月10日午前0時過ぎに、日本人の乗客はクルーズ船から小型船に乗り、島に上陸しました。
イギリスの飛行機に乗り、検査もイギリスで受ける見通しです。
WHOは5月9日、クルーズ船の乗客・乗員全員を『高リスク接触者』に分類し、42日間の積極的な観察を推奨しています。
■ハンタウイルス 高い致死率 ヒト・ヒト感染も 死者3人の経過
ハンタウイルスの感染が続々と確認されています。
ハンタウイルスは、ネズミなどのげっ歯類が持つウイルスです。
ウイルスを持つネズミにかまれたり、フンや尿が混じったほこりを吸い込むなどすると、ネズミからヒトへ感染する恐れがあります。
ハンタウイルスには『アジア・ヨーロッパ型』と『アメリカ大陸型』の2つの型があります。
潜伏期間は『アジア・ヨーロッパ型』は10日から20日。
対して『アメリカ大陸型』は最大6週間。
症状にも違いがあります。
『アジア・ヨーロッパ型』では発熱のほかに腎臓の障害など。
『アメリカ大陸型』は呼吸困難や酸素欠乏状態など呼吸器に症状が現れます。
致死率は、『アジア・ヨーロッパ型』は3%から15%。
『アメリカ大陸型』は約40%と高くなっています。
今回の感染はアメリカ大陸型の『アンデスウイルス』です。
ヒトからヒトへの感染が起きる特殊なハンタウイルスです。
WHOによると、ハンタウイルスのヒトからヒトへの感染は『長時間の濃厚接触』があった時に限定されます。
新型コロナウイルスとは異なり、一般市民に感染拡大するリスクは低いとしています。
死者3人が出た経過です。
WHOによると、5月8日時点で、ハンタウイルスへの感染が確認されたのは、亡くなった女性2人と南アフリカやオランダなどに入院している男性らの6人です。
また感染疑いは、最初に亡くなったオランダ人男性とイギリス人男性、2人で合わせて8人となりました。
感染が確認された6人すべてが、アンデスウイルスだと特定されました。
8人中3人が亡くなっているため、致死率は38%だということです。
亡くなった3人の経過です。
70歳のオランダ人男性は、4月6日に発熱、頭痛、下痢の症状が出ました。
そして、発症から5日目に船内で亡くなりました。
69歳のオランダ人女性は、夫の症状が出てから2週間以上たった4月24日に、胃腸に症状がでました。
このオランダ人女性は同じ日に下船していて、帰国直前に容体が悪化、発症からわずか2日目に病院に搬送され亡くなりました。
4月28日には、ドイツ人女性が発熱と倦怠感を訴え、発症から4日目に船内で亡くなりました。
■専門家に聞く ハンタウイルス 感染・予防・変異
ハンタウイルス研究の第一人者、北海道大学・名誉教授の有川二郎さんに、街の人たちの疑問を聞きます。
「船内に大勢の人がいるのに、なぜ少人数しか感染していないのか。感染力が弱い?」
答えは…
〇(マル)。
有川さんによると、感染力は新型コロナより弱いということです。
「今回のハンタウイルスは変異型?」
答えは…
×(バツ)。
すでに知られている、変異していないハンタウイルスの可能性が高い、ということです。
「海外の人と比べて日本人は感染しやすい?」
答えは…
△(三角)。
そこまでの研究は行われていない、ということです。
「高齢者や既往症のある人はリスクが高いと思うが、若い人でも重症化する?」
答えは…
〇(マル)。
若い人の重症化事例もある、とのことです。
「どうやったら予防できるのか。マスクと手洗いでいい?」
答えは…
〇(マル)。
アルコール消毒、せっけんでの手洗いが有効です。
「世界的に感染拡大して、新型コロナの時みたいな生活になる?」
答えは…
×(バツ)。
パンデミックの可能性は低い、ということです。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年5月11日放送分より)









