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2026年5月12日 18:00

中東に再び緊張 米・イランともに相手提案を拒否 トランプ氏「ばかげている」

中東に再び緊張 米・イランともに相手提案を拒否 トランプ氏「ばかげている」
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 アメリカとイランが互いの船を攻撃するなど、緊張が高まっている。アメリカのトランプ大統領は、イラン側の回答を「まったく受け入れられない」とし、戦闘終結に向けた交渉は再び暗礁に乗り上げている。

トランプ氏「ばかげている」

 アメリカとイランの戦闘終結を巡る交渉の一方で、攻撃の応酬が激化している。

 まずはアメリカとイランの攻撃について見ていく。戦闘終結を巡る交渉の裏で、双方の攻撃が激化している。

 UAE/アラブ首長国連邦の国防省は4日と5日、2日連続でイランからミサイルとドローンによる攻撃を受けたと発表。8日にも、イランがミサイルとドローンを発射したと発表している。

 また、アメリカ中央軍は6日、イラン船籍のタンカー1隻を攻撃。するとその後、イラン国営放送によると、イラン軍が報復措置としてホルムズ海峡などに展開するアメリカ軍の艦船を攻撃したという。

 さらにアメリカ中央軍は8日、イラン船籍の石油タンカー2隻を航行不能にしたと発表している。

イラン・中国 外相が会談 狙いは?
イラン・中国 外相が会談 狙いは?

 こうした中、イランと中国の外相が会談を行った。狙いは何なのか。

 6日、中国・北京で、中国の王毅外相と、イランのアラグチ外相が会談。アラグチ外相は、アメリカとの交渉の最新状況などを説明した上で、中国の役割に期待感を表明した。

 これに対し、王毅外相は「中東諸国は自らの運命を自らの手に握るべきだ」と述べ、中東情勢の緊張緩和を後押しする考えを示した。

戦闘終結巡る交渉は難航?
戦闘終結巡る交渉は難航?

 ただ、戦闘終結を巡る交渉は難航しているとみられる。

 アメリカの戦闘終結に向けた提案に対し、イランは「過剰な要求」だとして拒否。トランプ大統領は8日に回答があるとしていたが、イラン側は回答したと10日に発表した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、イラン政府の回答はアメリカの港湾封鎖の解除に合わせて戦闘を終結させたうえで、海峡の段階的開放を提案。

 さらに、核問題については今後30日間で交渉。保有する高濃縮ウランの一部を希釈し、残りを第三国に移送するとした。この点に関して、イランメディアは否定している。

 ただ、交渉が失敗したなどの場合は、第三国に移送した高濃縮ウランをイランに返還することを求めた。

 イランの回答を受け、トランプ大統領は日本時間12日未明、「ばかげている!」と非難して、停戦について終了する可能性があると警告。軍事行動も検討対象になっているという。

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モジタバ師報道増加なぜ?

イラン大統領と最高指導者が会談か?
イラン大統領と最高指導者が会談か?

 イランは国内に流れる“ある噂”が流れているといわれている。そんな中、イランの大統領と最高指導者が会談したとみられる。

 国営イラン通信によると、イランのペゼシュキアン大統領は、最高指導者モジタバ師と会談したと公表。会談は友好的な雰囲気で、およそ2時間半行われたと明かした。

 ペゼシュキアン大統領は「(モジタバ師は)謙虚で誠実な姿勢が印象的だった。信頼や冷静さ、共感に基づく率直な対話だった」と話している。

 しかし、ニューヨーク・タイムズによるとモジタバ師は、「顔と唇に深刻な火傷を負い、話すのが難しい状態」だといい、革命防衛隊の指揮官たちは直接面談せず、手書きのメッセージを渡しているという。

 ウォール・ストリート・ジャーナルは、「イラン国民からはモジタバ師の生存そのものを疑う声も出ている。ペゼシュキアン大統領の発表は、疑念を払拭する狙いがあったとみられる」と伝えている。

レバノンでは戦闘再燃か?
レバノンでは戦闘再燃か?

 こうした中、戦闘終結の障壁となっているレバノンで戦闘が再燃しているという。

 アメリカのルビオ国務長官は5日、「イスラエルとレバノンの和平」について、イスラエルではなく、イランの支援を受ける武装組織ヒズボラが問題になっているとの認識を示した。

 こうした中、イスラエルは6日、レバノンの首都ベイルートを攻撃。先月17日のイスラエルとレバノンの停戦合意後、ベイルートを攻撃するのは初めてで、イスラエルのネタニヤフ首相は7日、「ベイルートでヒズボラの精鋭部隊ラドワン部隊の司令官を排除した。テロリストは誰一人としてイスラエルの攻撃から逃れられない」と話していて、イランとアメリカの戦闘終結に向けた合意への影響が懸念されている。

イランの体制
イランの体制
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カーグ島沖で石油大量流出か

カーグ島沖で大量の石油が流出か?
カーグ島沖で大量の石油が流出か?

 そんなイラン国内で新たな問題も起きている。カーグ島沖で大量の石油が流出しているという報道もある。

 ニューヨーク・タイムズは、ペルシャ湾内にあるイランの主要な石油積み出し拠点である、カーグ島沖で石油流出が拡大していると報じた。

 流出した原油は8万バレルに及び、2週間でアラブ諸国に到達する可能性もあるという。

 考えられる原因は、「損壊した石油貯蔵施設からの漏洩(ろうえい)」「海中のパイプラインの破損」さらに「イランが意図的に放出した可能性」もあるという。

 軍事的緊張が続くなか、流出した石油の回収は困難とみられている。

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英が駆逐艦を中東に派遣へ

イギリス駆逐艦「ドラゴン」を中東派遣へ
イギリス駆逐艦「ドラゴン」を中東派遣へ

 イギリスが駆逐艦を中東に派遣すると発表した。機雷除去などの任務に当たる可能性があるという。

 CNNによると、イギリス国防省は9日、ホルムズ海峡で船舶護衛任務を行う可能性に備え、海軍の駆逐艦「ドラゴン」を中東へ派遣すると発表。機雷除去の支援や船舶の護衛をする可能性があるという。

 イギリスとフランスは、ホルムズ海峡での船舶の安全確保に向け多国籍任務の構築を主導していて、他の国際的なパートナーにも参加を呼び掛けている。

(2026年5月12日放送分より)

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