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2026年5月26日 16:00

日本近海に中国漁船が大集結 巨大な“壁”に 狙いは?予備戦力『海上民兵』とは

日本近海に中国漁船が大集結 巨大な“壁”に 狙いは?予備戦力『海上民兵』とは
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日本近海で中国の動きが活発化しています。

中国の漁船が日本近海に集結し、たびたび巨大な『壁』を形成しています。

中国軍の予備戦力『海上民兵』について見ていきます。

■米中会談後 台湾付近に中国艦船100隻超

台湾付近で中国の動きが活発になってきています。

5月23日、台湾の安全保障政策を担当する高官が、
中国が『第1列島線』周辺に 100隻を超える艦船を展開した」とXに投稿しました。

第1列島線とは、中国が独自に設定した軍事的防衛ラインの1つです。
日本の南西諸島から台湾、フィリピン、南シナ海に至るラインで、中国はアメリカ軍の侵入を防ぐ最低ラインとしています。

この周辺では、中国の艦船の展開が増加しています。

南シナ海や東シナ海周辺では、通常であれば50隻から60隻程度の艦船が展開されていました。
しかし2026年の3月末には、約70隻。
4月上旬には、100隻近く、と異例の規模の増加となっています。

今回の中国艦船の展開は5月14日から15日に行われた米中首脳会談の直後から中国が派遣を進めたとみられています。

米中首脳会談では、習近平国家主席は、台湾海峡の平和と安定を求める考えを示していました。

しかし、今回の動きを受けて、台湾の安全保障政策担当の高官は、
現状を破壊する唯一の根源は中国だ」と 強く批判しています。
中国の艦船の動きについて、元外務省専門分析員で、神田外国語大学教授の興梠一郎さんです。
「中国の艦船は2024年ごろから増え始め、第1列島線に来ることは“常態化”してきている。中国側としては、ここは自分たちが自由に行き来できる場所だという意思表示
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■中国漁船 大集結 まるで『海の長城』 海上民兵の実態

中国漁船が東シナ海に集結し、巨大な漁船の『壁』を作るという異様な様子が確認されています。

2024年10月以降、少なくとも4回確認されています。
最初が2024年10月、中国軍が台湾を包囲するような軍事演習を実施した後でした。

2回目が2025年12月、この時は、中国軍が台湾を包囲するような軍事演習を実施する数日前というタイミングでした。
中国漁船約2000隻が、南北470キロにわたり『逆L字形』の壁を作りました。

2026年1月には、約1400隻が南北約220キロの隊列を作り、直近では3月に、1月より九州に近い海域で『壁』が確認されました。

なぜ中国漁船が集結しているのでしょうか。

朝日新聞編集委員で、米中や日中などの国際問題を担当している奥寺淳さんです。
「中国の海上民兵海上で並ぶ訓練なのではないか。『集まれ』とか『隊列を組め』と言われたら、できる体制を整えている。目的は日本や台湾への圧力心理的威圧航行妨害
それぞれの隊列の形や規模や位置について、どんな意味があるのでしょうか。
「現在は具体的にどこを封鎖するために訓練を行っているというわけではないはず。何時に東経○○度に隊列を作れという指示を実行する能力を高めている

漁船に乗っている海上民兵とは、どういう人たちなのでしょうか。

▼中国軍を補助する準軍事組織
軍事訓練を受けた漁民ら(=軍人ではない)が、必要に応じて国防や海洋権益を守る任務に従事
▼推計20万〜30万人いるとされています。

海上民兵の実態です。

東シナ海で漁をする、ある漁船です。
乗組員は8〜9人で、地元出身の船長が船を所有し、他の乗組員は、地方からきた出稼ぎ労働者だということです。

その漁船の船長は、
「乗組員のうち民兵は自分だけ。戦争が起きれば、出稼ぎ乗組員たちは田舎に帰るが、私は軍の命令があれば、出航しなければいけない」と話しています。

その漁船の船長によると、毎年8月ごろ、数日間、軍事訓練に参加し、1人200〜300元(約4700〜7000円)の日当や船の燃料費が支払われるということです。

海上民兵の具体的な任務です。

通常の漁船を装いながら、海警船と連携し、領有権争いがある海域などに展開。
相手国の船の進路妨害や威嚇、ときには衝突をしたり、海上での情報収集や偵察をしたりするということです。

過去の事例が、2012年の『スカボロー礁事件』です。

スカボロー礁』という、南シナ海にある岩礁で、中国とフィリピンが領有権を争う場所があります。
この『スカボロー礁』近海で違法操業の中国の漁船をフィリピン海軍が取り締まろうとしたところ、中国監視船が妨害し、その後にらみ合いになりました。

現在は、中国海警船や軍がフィリピンを追い出し、実効支配しています。

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■中国 海上民兵 『尖閣上陸のシナリオ』 対処困難なワケ

中国が海上民兵を使い、尖閣諸島を占領することを日本政府も想定しています。

防衛省の資料で想定されているシナリオです。

まずはじめに、大規模な漁船群領海侵入をくり返しながら操業を始めます。
この時、海上保安庁の取り締まりを量で圧倒します。

その後、漁船に乗船していた武装した海上民兵遭難や調査などを装い尖閣諸島のいずれかの島に上陸します。

上陸後です。

上陸した海上民兵を検挙するために派遣された警察と対峙しますが、武装の質、量で警察を圧倒します。
こうして島にとどまり、領有の既成事実化を図ると想定されています。

海上民兵を使った中国の尖閣諸島の占領は、日本にとって対処がかなり難しくなります。

その原因の1つ目です。
尖閣諸島は本土から遠い距離にある無人島です。
こうした地理的な要因から、状況把握や警察の派遣など円滑な対処が難しくなります

原因の2つ目です。
海上民兵は素性があいまいな武装組織になります。
素性が明らかになっていないため、取り締まる警察の武装の質、量を上回る可能性があります。
さらに素性があいまいなため、日本の警察や自衛隊はどこまで何ができるか判断が難しくなります

原因の3つ目です。
警察で対処が困難だった場合、治安出動により自衛隊が対処にあたります。
そうすると、『漁民』対『武装した戦闘服の自衛官』という対立構図になります。
これにより、日本が先に軍事力を行使して、事態をエスカレートさせたという口実を中国側に与えてしまう可能性があります。

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■習主席は声荒らげ日本非難?日中関係の行方

日本と中国の関係が悪化してから、中国国内ではビジネスの場面で影響が出ています。

浙江省の日系自動車関連メーカーに勤める日本人男性は、
「個人同士の交流ではギクシャクはない。企業となると、ある程度政府の意向をくまないといけないので、忖度で日系企業がはじかれるなど不利になるという局面が最近あった」と話しています。

日中関係の悪化は、こんな場面でも見られました。

習近平国家主席です。
フィナンシャル・タイムズによると、5月14日の米中首脳会談で、トランプ大統領の前で、高市総理大臣と日本の防衛費増額について、習近平国家主席は声を荒らげて厳しく非難したということです。
アメリカ当局者によると、米中首脳会談の中で最も白熱した場面だったということです。

中国外務省の毛寧報道局長です。
習首席が高市総理を批判した際に、トランプ大統領がかばう発言をしたかという質問に、
言及の内容は我々の把握した状況と異なっている」と報道の内容を否定してます。

関係悪化後、日本と中国が初めて接触しました。

赤沢亮正経済産業大臣は、5月23日、
「APEC貿易担当大臣会合で22日の夕食会が始まる際に、 中国の王商務相と短時間立ち話した」と明かしました。

『台湾有事』に関する高市総理大臣の国会答弁以降、日中の閣僚が接触するのは初めてだということです。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年5月26日放送分より)

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