アメリカでは11月の中間選挙を前に、民主党の急進左派が支持を集めています。
共和党のトランプ大統領も警戒しているのでしょうか。
急進左派が躍進している理由についてみていきます。
■トランプ氏も警戒!?躍進する民主党『急進左派』とは
日本時間の8月12日、急進左派のミネソタ州副知事、ペギー・フラナガン氏が国民皆保険や、最低賃金の引き上げを訴え、上院の民主党予備選で穏健派の候補者に19.6ポイント差で勝利しました。
民主党の急進左派とは、自由や平等を理念とし、社会を急激に変えることを目指す勢力です。
急進左派で支持を集める思想が『民主社会主義』。
民主主義を維持しながら、経済格差の是正や公共サービスの拡充を目指す考えです。
この急進左派が躍進しています。
予備選挙が始まる前の2025年11月、ニューヨーク市長選で“急進左派の象徴”と言われている、マムダニ氏が当選。
6月23日、ニューヨーク州の予備選では、マムダニ氏が支援した3候補がいずれも勝利。
6月30日、コロラド州の予備選では、29歳のキロス氏が、在職29年の現職に勝利。
8月4日には、中間選挙の激戦州・ミシガン州の予備選で、エルサイード氏が、党内の主流派の候補に勝利しました。
そのエルサイード氏が掲げた公約です。
主な政策として、医療では国民皆保険。
教育では、教育の無償か・公的支援、
公共サービスでは、交通・住宅などへの公的支援、
税制では、富裕層・大企業への増税などを掲げています。
「潮目が変わりつつある。アメリカ国民は現状維持の政治にうんざりしている。国民が求めているのは少数独裁政治に立ち向かい、労働者階級の家族のために戦ってくれる議員だ」と話しています。
「彼らは聞こえがいいので『民主社会主義者』という言葉を使っているが、実際に話しているのは共産主義のことだ。急進左派の台頭は、アメリカ史上最大の『脅威』」だとしています。
トランプ大統領は6月23日から7月9日までの間、公式発言やSNS投稿で、81回、共産主義に言及。
11月の中間選挙をにらみ、民主党=共産主義とレッテル貼りをしてるということです。
■“急進左派旋風” 背景に若者の困窮 就職難&家賃高騰
急進左派の支持層は若者が中心です。
ニューヨーク・タイムズは、ニューヨークの予備選を報じた際、
『若い有権者が民主社会主義者の躍進を後押し』したと報じています。
ミシガン州の予備選の、年代別の支持層を見ると、エルサイード氏を比較的、若い世代が支持しています。
アメリカ企業や政府機関の、7月の人員削減数は3万3429人。
5カ月連続でAIが人員削減の最大の要因になっていて、AIが若者の就職難に影響しています。
アメリカの若い世代の実態です。
ニューオリンズ在住のベンさんは23歳。
大学卒業後、一人暮らしを考えていましたが、家賃が高すぎて断念しました。
「小売業の仕事2つと家庭教師を掛け持ちし、母親に家賃を払って実家暮らし中。現実はディストピアのようだ」と話しています。
アメリカの住宅価格の中央値ですが、40万ドル、約6500万円超えで推移しています。
全米各地の都市で、家賃が過去最高水準です。
FRB/アメリカ連邦準備制度理事会によると、2025年、30歳未満の成人の49%が親と同居していて、2019年から12ポイント上昇しています。
アメリカの若者の思考に変化も起きています。
シカゴ大学とノースウェスタン大学の研究では、多くのZ世代の成人は、住宅所有の夢をあきらめている一方で、「人生は一度きり」という考えのもと、ハイリスクな投資を行う傾向がみられているといいます。
■“急進左派の象徴”マムダニNY市長 生活苦への政策とは
ニューヨーク市のマムダニ市長についてです。
急進左派の象徴と言われています。
マムダニ市長は34歳。
2026年1月に当選し、過去100年で最年少のニューヨーク市長になりました。
インド系移民で、イスラム教徒の、“民主社会主義者”です。
貧困層のケアを重視しています。
ニューヨーク市民の生活は苦しくなっています。
1つ目、食費です。
ニューヨーク市民の4人に1人が貧困状態で、食料配給所には、日常的に長蛇の列が出来ています。
7月27日、ニューヨークの食料品店では、食パン1200円、丸パン3個2100円で売られていて、食料品が高騰しています。
マムダニ市長の政策です。
市営の食料品店をオープンします。
ニューヨーク市内に最大5つの格安の市営食料品店を2027年開店。
野菜、肉、乳製品、パンなどを市場平均価格より3割安い値段で販売します。
「この店を利用すれば月約1万4500円、年間約16万3000円節約できる」としています。
ニューヨーク市民の生活苦、2つ目は、家賃です。
マンハッタンで築106年のアパートは、1ルーム35平方メートル。
キッチンはありますが、冷房はありません。
家賃は月60万円で、5年前から30%上昇しました。
「1カ月で1万5000円上がることもある」と話しています。
マムダニ市長の家賃政策は、家賃値上げの凍結です。
約100万戸を対象に、10月から1年間、賃料引き上げ率をゼロにします。
さらに、富裕層への増税も。
別荘税、セカウンドハウス課税です。
8億円以上の別荘約3万1000戸、著名な投資家や政治家、俳優らの別荘が課税対象です。
「富裕層が別の州へ離れてしまう。ニューヨークの税収はかえって減る。危険な政治的実験」だとして、連邦政府による法的措置を検討しています。
マムダニ市長の支持率です。
好意的が58%、否定的が26%。
「マムダニ市長には期待はしている。家賃や物価高の問題は、中間選挙の争点になると思う」
「マムダム氏は成功している人たちを標的にしている。ただのくだらない嫉妬だ。失敗が目に見えている」
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年8月13日放送分より)











