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2026年8月31日 15:37

帰任前に見つけた4年前の新聞 こんな時こそ「交流」を

帰任前に見つけた4年前の新聞 こんな時こそ「交流」を
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2022年8月に始まった中国での特派員生活も任期が満了し、日本に帰任することとなった。
荷物をまとめる中で見つけた4年前の新聞には、対日批判であふれる今とは、全く違う内容が書かれていた。

中国便り33号
ANN中国総局長 冨坂範明  2026年08月

珍しい習主席の「日本」エピソード

見つけたのは中国国営の英字メディア「チャイナデイリー」の2022年8月23日付の紙面で、タイトルは「日本への旅は30年来の家族の友情から始った」というもの。

内容は、習近平国家主席が1990年ごろ福建省に勤務していた時代に、日本企業の経営者と親交を深め、いまもその息子と、30年来の付き合いをしているというもの。
習氏が、家族の日本の家を訪れたこともあるという。

習氏の個人的なエピソードで、日本との交流を取り上げた記事は珍しい。
同じ記事では若い世代の交流の重要性も強調していた。記事が書かれた2022年は日中国交正常化50周年の年で、中国側も日中関係を盛り上げようとしていたことがわかる。

いまは連日 高市総理を風刺画で批判

4年後のいま、同じ「チャイナデイリー」には、高市早苗総理のどぎつい風刺画が連日掲載され、高市政権を「新型軍国主義」と批判している。日本への旅行は自粛するように通達が出ていて、中国から日本への国費留学も止まっている状態だ。

最大の懸念は、日中双方の「不信」と「没交渉」だろう。北京に駐在する金杉憲治大使も、中国側のカウンターパートとの面会が難しいことを率直に認めている。
「対話による解決を重視する」というのは中国外務省の常とう句だが、日中関係に関しては言行不一致と言わざるを得ない。「国交正常化以来最低」とも言われる日中関係を、改善する方法は無いのだろうか。

こんな時こそ信じたい「交流」の力

厳しい中でも、私が一筋の光明と考えているのが、中国の民間の人たちの、日本への関心の高さだ。

7月、日本のゲーム大手「セガ」が北京に開いた店舗には、開店前から多くの人が詰めかけていた。
「アニメ」や「ゲーム」はまだまだ日本の有力コンテンツで、渡航自粛が呼びかけられる中でも、多くの中国人が日本に足を運んでいる。

北京にオープンした「セガ」の店舗
北京にオープンした「セガ」の店舗

一方、日本から中国への訪問は、コロナ前ほど回復していないのが現状だ。ただ、パンダやマーラータンなど、魅力的なコンテンツは中国にもあるし、最先端のロボットやAIを体験することも、良い刺激になるだろう。
「百聞は一見に如かず」日本の皆さんも、ぜひ一度中国に足を運んでみてほしい。
「ニーハオ」「シェイシェイ」と話すだけでも、心はきっと伝わるだろう。一つ一つの民間の交流が積み重なって、いずれ両国の政府を動かすかもしれない。

偶然出てきた4年前の「チャイナデイリー」が伝えていたように、「交流」こそが、お互いの信頼を高める一歩となることを願いたい。

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