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2026年9月8日 01:14

ナチスと酷似“ドイツ的に考える” 反移民を掲げる“極右『AfD』州議会選挙”で圧勝

ナチスと酷似“ドイツ的に考える” 反移民を掲げる“極右『AfD』州議会選挙”で圧勝
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ドイツ東部のザクセン・アンハルト州で行われた州議会議員選挙で、極右政党のAfD=ドイツのための選択肢が、5年前の選挙から得票率を倍増させ、圧勝しました。

AfD ジークムント氏
「歴史的な夜です。私たちは歴史を刻みました。私たちは祖国を取り戻します。それはここから始まります」

一地方選ではあるものの、世界から注目された選挙でした。

AfD支持者
「政治の転換期が始まっている」
AfD支持者
「祝うべき出来事だ。望むのは、AfDによる政権だ」

州で政権を取れば、首相となるジークムント氏(35)。過激な主張から、有力誌がつけたネーミングは『ドイツで最も危険な男』です。
不名誉とも言えるレッテルも逆手に取って、誇らしげに振舞うのがジークムント氏。トレードマークは、旧東ドイツ製の原付バイクです。

ノスタルジーを誘うアイテムで親しみやすさをアピールしつつ、経済の低迷で高まる現政権への不満を吸い上げ、支持を拡大させてきました。

2013年の結党以来、AfDは、移民や難民が問題となるたびに、党勢を拡大させてきました。

AfD シュプリンガー連邦議会議員(2024年9月)
「(Q.“世界の難民を助ける”メルケル首相の方針は、世界からリスペクトされた。それは反対か)誤った決断です。まともな国は国境を守り、簡単に難民を入国させたりしません」

今回の選挙でも、排外主義的な主張は変わりません。そのAfDに対して、非難する声がさらに高まったのは、公約に『ドイツ的に考える』という言葉が並んだためです。

ドイツ、そして世界にとって、歴史の暗部であるナチス。数えきれないほどのユダヤ人を虐殺し、世界大戦を引き起こしました。

ナチスのイデオロギーを教え込む青少年組織・ヒトラーユーゲントについて触れたヒトラーの演説があります。

ナチス総統 アドルフ・ヒトラー
「若者たちは“ドイツ的な考え方“と“ドイツ的な行動様式”以外、何も学ばない」

『ドイツ的に考える』。今回のAfDのスローガンと同じ言葉です。

公約では、戦後ドイツの歴史認識についても“罪悪感の永続化”と批判。愛国教育を打ち出しています。

AfD ジークムント氏(先月13日)
「歴史・文化とのつながりを取り戻し、自国を誇りに思うことを目指すものです。悲しいことに失ってしまったので、取り戻したいのです」

旧東ドイツの地域に位置し、ロシアにシンパシーを感じる人も多いザクセン・アンハルト州。
AfDは、制裁の解除も掲げています。

AfD支持者
「ロシアでもウクライナでも戦争。私たちに何の関係がある?ここはドイツだし、2つの大戦で、非難された世代は亡くなっている。起こってしまった被害について、私たちにはどうしようもない」

投票率は77.8%と、5年前の選挙を大きく上回る数字です。
ただ、AfDは、単独過半数には届かず、新興左派政党との連立の可能性が取りざたされています。

AfD ワイデル共同党首
「私たちは有権者から明確な信任を得ている。他の政党、特にCDUは、民意を軽視しない方が賢明だ。人々は変化を求めている」

名指しされたCDU=キリスト教民主同盟率いるメルツ首相は、こう述べました。

ドイツ メルツ首相
「我々は皆ショックを受けている。このような結果は予想していなかった。結果は受け入れざるを得ない。数十年来、最悪の敗北であり、その影響は大きいだろう。選挙結果は、国際的にも影響を及ぼすだろう。我が国には根本的な改革が必要だ。これらの改革を実行するという私の決意は揺るがない」
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今回、極右政党が大勝したのが、ザクセン・アンハルト州です。旧東ドイツに位置し、人口が約218万人。大都市がなく、農業が中心で、少子高齢化に悩む地域だといいます。

実際に州の政権を担う場合、どのような影響があるのでしょうか。ドイツ政治に詳しい東京大学の板橋拓己教授に聞きました。

板橋教授は「連邦制のドイツでは、州政府の権限が強い。特に、教育や文化の面では、独自の権限を行使できる。例えば、愛国教育を進め、多様性を促進する活動の予算削減を進める可能性があり、国政への影響も大きい」指摘します。

◆なぜ、これほどまでに票を伸ばしたのでしょうか。

板橋教授は「まず背景として、移民・難民政策がある。特に、旧東ドイツ地域では、“外国人が自分たちの生活を脅かす”という反移民感情が強く、移民・難民へ厳しい態度で臨むAfDが評価された」といいます。さらに、「旧東ドイツでは、旧西ドイツと比べ、格差があり、下に見られているということへの反発が強い。そこに物価高騰から来る生活苦が、これまでの政権への強い不満につながり、その批判の受け皿にAfDがなった」と分析します。
    
ドイツ主要政党の最近の支持率です。全国の世論調査でAfDがトップに立っていて、政権与党で中道右派のキリスト教民主・社会同盟を上回っています。

AfDが、ドイツ全土に支持拡大した理由について、板橋教授は「旧東西ドイツ問わず、世代交代が進み、いまやナチス時代の経験や歴史教育は極右台頭の“ブレーキ”になりえない。支持者は、AfDの極右的な政策に対しても、ナチスと同一視せず、ドイツへの愛国心が強い政党だと思っている。この流れは一過性のものではなく、ドイツ政治に根付いたと言ってもいい」と話します。

◆今後、AfDの支持拡大が、国際的に与える影響は、どうみればいいのでしょうか。

板橋教授は「ドイツは、EUを支え、NATOを維持するというのが基本的な立場。一方で、AfDは、親ロシアで反西側の立場。現政権の政策に反対する政党の力がこれほど大きくなると、今のドイツの外交政策が進みにくくなる可能性もある」と指摘します。

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