アメリカでは、11月の中間選挙に向けて、共和党が、9月10日から異例の党大会を開いています。
トランプ大統領は「共和党が勝てば全成人に77万円を配る」と表明しました。
そして、アメリカの同盟国で加速している貿易や安全保障のアメリカ離れの動きについても見ていきます。
■異例の党大会 トランプ氏 共和党勝利で 「全成人に77万円」
アメリカで、9月10日、11日の2日間開かれているのが、共和党大会です。
テキサス州のダラスで行われています。
共和党を結束させ、11月の中間選挙に臨むねらいがあります。
通常は4年ごとの大統領選挙に合わせて開かれますが、今回は中間選挙の前に開催。
史上初めての異例の党大会です。
「もし共和党が負ければ、国境管理は失われ、減税も失われる。安全と安心も、財産も失われる。国は地獄行きだ」と発言。
「われわれの経済は、驚異的な強さと成功を収めている。共和党が上院下院で勝ったら、アメリカの成人全員に約77万円(5000ドル)を支給する。“トランプ配当金”だ」と公約まで打ち出しました。
■カナダ“アメリカ離れ”の動き加速 『トランプ通り』廃止へ
国内で支持率低下に直面しているトランプ政権ですが、アメリカの同盟国・カナダでもアメリカ離れの動きが加速しています。
両国の関係が悪化したきっかけは、トランプ大統領の「カナダはアメリカの51番目の州になれば良い」という発言です。
こうした発言を繰り返していることで、カナダ国内から反発が起きています。
そして、8月21日には、アメリカとカナダの1年以上にわたる貿易交渉が決裂。
お互いを批判しています。
「カナダはアメリカの州にならずに州としての恩恵を欲している」
「アメリカは過剰な要求を突きつける一方で、あまりにも譲歩が不十分だった」
交渉が決裂し、関税合戦が激化しています。
8月22日、アメリカはカナダから輸入する500以上の品目に50%の追加関税をかけました。
これに対し9月8日、カナダがアメリカからの輸入品の一部に最大50%の報復関税をかけました。
アメリカは9月29日から、カナダ産の酒類やバイクなどの輸入を禁止すると発表。
自由貿易協定にも亀裂が入りました。
アメリカ・メキシコ・カナダの3カ国の自由貿易協定に関して、カナダとメキシコが16年間延長を要求しましたが、アメリカは更新を拒否しました。
カナダの輸出に変化が起きています。
アメリカの関税が2025年3月に発動されてから、2024年の同時期と比べて、アメリカへの輸出が減少。
一方、アメリカ以外への輸出は右肩上がりに急増しています。
カナダ企業のアメリカ離れです。
「去年のアメリカによる最初の関税措置以来、アメリカ産原料への依存を減らした。2027年半ばまでに、アメリカ産原料の使用量を70%削減することを目指す」と話しています。
実際にこの企業は、ここ数カ月で長年取引のあったアメリカの仕入れ先9社との関係を断ち、アーモンドやサクランボなどの原材料をオーストラリアやチリから調達するようになりました。
カナダ国民のアメリカ離れです。
「アメリカへの旅行予約が入らなくなった。アメリカを勧めても否定的な反応を示す。お金の使い方についても、カナダ国内やヨーロッパで使いたいと考えている」と話しています。
2026年1月から3月のカナダからアメリカへ渡航した人の動向です。
カナダからアメリカへの渡航者の数は、前年同月比10.6%減少。
渡航中の支出は、前年同月比13.6%減少しました。
カナダ国民のトランプ大統領に対する反発の動きです。
8月末、トランプ大統領は、五大湖の一つで、アメリカとカナダの国境またがる『オンタリオ湖』を『アメリカ湖』に変更する大統領令に署名しました。
これに対し、カナダでもトランプ大統領に対抗する動きがありました。
カナダの首都オタワのセントラルパーク地区には『トランプ通り』という通りがあります。
1990年代後半に造成され、ニューヨーク市をイメージした名前の通りが数多くあります。
当時、ニューヨークの不動産王だったトランプ氏にちなんで、約25年前に命名されました。
「この名称は市の恥であり、市内にトランプ氏の名がつく場所は一切いらない」という声が上がりました。
オタワ市議会は8月26日、『トランプ通り』の名称変更に関する議案に全会一致で可決しました。
『トランプ通り』に代わる新しい名称はどうなるのでしょうか。
候補を見てみると、
『カナダ通り』『オンタリオ通り』といった『オンタリオ湖』を連想させる地名や、
トランプ氏を揶揄する『TACO通り』、
トランプ氏が敵対視している元大統領の名前から『オバマ通り』、
トランプ氏と長年激しく対立した元下院議長の名前から『ペロシ通り』、
といった案が浮上しています。
■中東 アメリカ依存見直す防衛協定“イスラム版NATO”締結
中東でもアメリカ離れが加速しています。
「選挙が終われば、戦争は直ちに終わると思う。イランはもうこれ以上、持ちこたえられない」とイランとの戦闘が11月の中間選挙後に終結する見通しを示しました。
一方で、数年続くのでは、という報道もあります。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、バンス副大統領やルビオ国務長官ら政権高官は、イランとの戦闘について、トランプ氏の任期が終わる2029年1月まで続く可能性がある見通しを非公開の場で示したということです。
アメリカがイラン攻撃を続けるなか、中東では新たな安全保障の枠組みが誕生しています。
8月7日、サウジアラビア・トルコ・パキスタン3カ国が『メッカ共同防衛協定』を結びました。
「いずれか1カ国に対する武力攻撃は3カ国に対する攻撃とみなす」としていて、有事の際は核兵器を持つパキスタンが『核の傘』を提供する可能性があるということです。
なぜ、この3カ国は協定を結んだのでしょうか。
「米国への信頼が低下し、イスラエル・イランへの警戒感が高まるなか、各国は抑止力の多角化を迫られている」とみています。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年9月11日放送分より)










