アメリカの中間選挙まで1カ月となりました。トランプ大統領(80)は32日間の選挙遊説を始めましたが、物価高などで与党・共和党の支持率が民主党に差を広げられています。
“弱気発言”も
「我々は上下両院において圧倒的多数で勝利するだろう。そして大成功を収めるだろう」
来月3日に投票が迫った連邦議会の上下院で行われる中間選挙。現在、共和党は大統領職・上下院で多数を占める「トリプルレッド」と呼ばれる状況ですが、中間選挙で民主党が多数派になれば、今後の政権運営に大きな影響を与えます。
こうしたなか、トランプ大統領は先週から32日間の選挙遊説を開始しました。
「勤勉なアメリカ人の所得は、過去最高水準まで急上昇したことがつい先ほど発表された」
共和党寄りの州をいくつも回り、政権の成果を主張する一方、トランプ大統領にある異変が…。
「心配なのはミシガン州とテキサス州だ。他にもいくつか心配な州がある。お願いだから、私が立候補していると思ってくれ」
いつになく、弱気な発言が目立つトランプ大統領。伝統的に共和党寄りのテキサス州の集会でも…。
「経済政策の実績を人々にうまく説明できていないんだ」
こうした“弱気発言”の理由と見られるのが、下院選の支持率です。
「高齢者への配当」にも言及
去年3月、共和党は民主党に支持率を逆転されると、その後、徐々に差をつけられ先月末には8.3ポイント差に。トランプ大統領は苦戦を強いられています。
「私が物価を大幅に引き下げた。バイデン前政権は物価を高騰させたが、私は物価の問題を解決している。もし共和党が上下両院で勝利を収めたら、全アメリカ国民の成人に5000ドル(約77万円)を支給する」
先月の共和党大会では、経済政策の成果や、いわゆる「トランプ配当」の実現をアピールしたトランプ大統領。それでも、支持率が伸び悩んでいる最大の理由が、「物価高」です。
国内産業を守るためとして進めた「高関税政策」も、一部輸入品の価格を押し上げ、家計の負担につながっています。
「物価の上昇は天井知らずだ。食料品の価格も上がっている。何を注文しても以前より値段が高くなった」
AP通信・NORC世論調査(9月24日〜28日実施)では、政権の生活費への対応に不満を持つ人は82%にも上ります。
そうしたなか、さらなる経済政策として、2日には「高齢者への配当」にも言及しました。
「2000万人を超える高齢者の皆さんに、(1人あたり)100ドル近く(約1万5000円)の小切手を直ちに送付する」(2日投稿)
軽油価格 記録的高止まり
多くの国民が関心を寄せるのが、イラン問題の長期化で高騰するガソリンなどの燃料価格です。
「通勤に通学、保育園の送り迎えと、どこへ行くにも車を使う必要があるから」
アメリカは、国民のおよそ7割が通勤に車を使う“車社会”。しかし、軽油価格の記録的な高止まりが続いています。1ガロンあたり8ドルとなっています。
「毎週の給油で900〜1000ドル(約14〜16万円)近く払う。正気の沙汰じゃない」
「たくさんのトラック運転手が軽油価格のせいで仕事を辞めた」
アメリカ自動車協会によると、軽油の全米平均価格は先月下旬、1ガロンあたり6.52ドルを超え、史上最高値に。1リットルあたりで円に換算すると、およそ272円です。
激戦州で急進左派が躍進
今回の中間選挙、カギとなるのは共和党と民主党の支持が拮抗(きっこう)する激戦州です。
その1つ、ミシガン州で支持を拡大しているのが、民主党のアブドゥル・エルサイード氏です。
生活費の負担軽減のほか、国民皆保険や富裕層への増税など、格差是正を掲げる“急進左派”です。
今、アメリカでは生活コストの引き下げを掲げ、ニューヨーク市長になったマムダニ氏など、急進左派が台頭しています。
ミシガン州 上院選 民主党
エルサイード候補
「燃料費や食費の支払いに、こんなに苦労すべきではない。世界で最も豊かで、最も力のある国で、治療を受けるのにこんなに苦労すべきではない」
「今のアメリカは進む方向を間違えている。きっと彼なら変えられると思っています」
(2026年10月5日放送分より)







