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モーニングショー

2026年10月29日 16:00

欧州で抗議デモ激化 破壊・略奪も 存在感強める右派勢力 各国で『右傾化』進むワケ

欧州で抗議デモ激化 破壊・略奪も 存在感強める右派勢力 各国で『右傾化』進むワケ
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長引く物価高などから、ヨーロッパ各国で大規模な抗議デモが相次いでいます。
デモは今後拡大するおそれもあります。
市民の不満が高まる中、ヨーロッパで右派の政党が勢力を伸ばしている理由についても、見ていきます。

■仏で約55万人が参加 さらに拡大?暴徒化へ対策強化も

ヨーロッパでは、どのようなデモが起きているのでしょうか。

フランスです。
10月17日のデモには、約55万人が参加。
破壊や略奪行為などが発生し、2500の商店が被害に。
被害額は最大1936億円(11億ユーロ)にのぼるといいます。
中部の都市リモージュでは、19世紀に建てられた市庁舎がほぼ全焼しました。
10月24日にも、再び約41万人が参加するデモがあり、17日のデモを受けて、警察官など約7万人が動員されました。
こうしたデモにより、ルーブル美術館が2度休館しました。

ベルギーです。
10月17日、車を横転させるなどの暴動が起きました。
10月24日には、警察官がデモ参加者を暴行する場面もありました。

アルバニアです。
10月14日、数千人が参加するデモがあり、教育省を放火するなど、複数の政府庁舎を襲撃しました。

ポルトガルです。
10月17日、数千人が参加するデモがあり、行進後、首都リスボン中心地の広場で、数十のテントを設置し、抗議しました。

スペインです。
10月24日、バルセロナ中心部の広場周辺で、店舗被害14件、放火が30件以上ありました。

イタリアです。
10月17日、覆面姿の参加者が警官隊に投石、24日には、数千人が参加するデモがあり、コロッセオの門を強引に通り抜け、侵入する騒ぎもありました。

デモは、今後さらに拡大する恐れがあります。

フランスでは、10月31日、労働組合が追加デモを呼びかけていて、フランス全土で数百の活動が予定されています。

スペインでは、11月29日の総選挙を前に、主要都市などで政府への抗議活動が断続的に行われる可能性があります。

ドイツでも、10月31日、若者世代の市民団体『立ち上がるZ世代』の呼びかけで、20都市以上で大規模な抗議デモが予定されています。

フランスでは、暴徒化したデモの参加者によって略奪された商品が、フリマサイトで売られているのが確認されました。
運営側は略奪品の出品を削除し、不審な広告のチェックを強化しました。

10月24日のデモ前日には、パリで、暴動・略奪に備え、飲食店やブランド店などが、外壁にバリケードを設置しました。

店員は、
「ドアに板を取り付けるなんて完全に異例です。一度もやったことがない」と話しています。

こうしたことを受け、10月28日、フランス上院は、街頭デモで生じた損害について、参加者に損害を負わせる法案を可決しました。
損害賠償は、最大約176万円(1万ユーロ)の可能性があり、今後、下院で審議・採決される見通しです。

法案の処罰対象は、
(1) 破壊行為を行う集団に『承知の上』で加入した人
(2)警察が2回、解散警告をしても『自発的に』秩序を乱す恐れの集会に参加し続けた人です。

フランスの内相は、
「少数の破壊者のために、大多数の国民が代償を払うことを、これ以上許しておけない」と話しています。
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■高まる政府への不満 背景に『物価高』『失業率』『経済低迷』

デモが拡大した背景です。

フランスのデモの背景です。
パリの高校生らが教育環境の改善を求め抗議。
その後、野党の急進左派が若者を後押しし、物価高に苦しむ市民も参加。
過激派集団も乱入して、混乱したことで、デモが拡大・激化しました。

イタリアのデモの背景です。
若者らが生活費高騰や教育費、医療費の削減に抗議。
一部が警察と衝突しました。

デモ参加者の声です。

フランスの大学院生
「ガソリンが高すぎる。先週は1リットル381円(2.17ユーロ)もした」
スペインの60代の男性
「家賃が給料のほとんどを占めるような状況はあってはいけない」
ベルギーの中等高校の教師
「学校は空調機を整備するお金もなく、教員も燃え尽き辞めていく」

デモが拡大している国の共通点です。

1つ目は、物価高です。
9月の、ユーロ圏の消費者物価上昇率は、前の年の同じ月と比べて、
フランス 3.4%。
イタリア 4.2%。
ベルギー 4.5%。
スペイン 5.0%。

共通点2つ目、若者の失業です。
8月のユーロ圏の25歳未満の失業率は、
フランス 20.6%。
イタリア 20.3%。
スペイン 22.7%。

共通点3つ目、経済成長の低迷です。
2026年の経済成長率の予測は、世界全体では3.1%ですが、ユーロ圏は、国によってばらつきはありますが、1.1%です。

国際関係が専門で、フランス政治に詳しい、慶應義塾大学准教授の大嶋えり子さんです。
「欧州各国では、長引く物価高や経済の低迷などを背景に、政府に対する国民の不満が蓄積。既存政党への不信感から、右派勢力が支持を伸ばす『右傾化』も進んでいる状況」
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■欧州で進む“右傾化” 反移民を掲げる右派政党を支持

ヨーロッパの各地では右傾化が広がっています。

各国の右派政党です。
イギリスでは、『リフォームUK』が、反移民を訴えています。
5月の統一選では、最多の議席を獲得し、勢力を拡大しました。

フランスです。
『国民連合』は、反移民を訴えています。
来春の大統領選で、ルペン氏の勝利が現実味を帯びてきました。

ドイツです。
『ドイツのための選択肢(AfD)』は、反移民を訴えています。
9月、東部の州議会選で大勝しました。

イタリアです。
『イタリアの同胞』は、反移民を訴えています。
メローニ首相は、異例の長期政権となっています。

こうした状況について、大嶋さんです。
「自分たちの生活で直面するさまざまな困難の責任が、移民にあると思っている。または、そう思いたい人たちが反移民を掲げる右派政党を支持している」

(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年10月29日放送分より)

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