アメリカの中間選挙です。
各州で投票が締め切られ、開票が始まりました。
トランプ政権に対しアメリカ国民はどんな審判を下すのでしょうか。
■激戦・テキサス州 マスク氏 巨額献金vs“草の根”タラリコ氏
激戦州テキサスについてみていきます。
民主党のジェームズ・タラリコ氏と、共和党のケン・パクストン氏が争います。
テキサスは、38年間にわたり共和党が握る“保守の牙城”です。
共和党を支援するのは、イーロン・マスク氏で、9月だけで共和党側に約250億円を献金していて、パクストン陣営の広告費などに充てられているとみられています。
なぜ多額の献金を行うのでしょうか。
イーロン・マスク氏は、近年、自身が所有するスペースX、テスラ、Xなどの企業をテキサス州に移転。
規制緩和を支持する政治家を政権にとどめておくことは、マスク氏にとって有利な環境を維持するのに役立つ可能性があることから、共和党に多額の献金をしているとみられています。
それに対し、民主党のタラリコ氏は、大口の献金に頼らず、130万人の個人献金で選挙戦を戦っていて、献金の97%が100ドル以下です。
こんな異変も起きています。
共和党の重鎮であるブッシュ元大統領は、テキサスが地盤でしたが、弟のニール氏はタラリコ氏に投票したと表明。
ブッシュ氏の娘・バーバラ氏もタラリコ氏に献金していて、共和党の地盤を築いた一族から民主党を後押しする動きが相次いでいます。
「私の投票の動機は二つある。パクストンの経歴に対する深い懸念が一つ、そしてタラリコから見てとれる彼の人格と信念が本当に素晴らしいと思うからだ」としています。
■白人労働者層の支持低迷“新たな忘れられた人々”焦点に
トランプ大統領の支持基盤に変化があります。
「工場労働者たちや不公正な貿易協定によって打ちのめされた地域社会、彼らこそわが国の忘れられた人々だ」
しかし、“トランプ関税”に加え、イラン戦争による原油価格が高騰したことを受けて、アメリカ国内の物価が上昇。
こうした背景から、トランプ氏の支持基盤に変化が出ています。
白人の労働者層に多いとされる、大学卒業資格を持たない白人有権者の支持率を見ると、2024年の大統領選の際は66%だった支持が、2026年10月には45%に下落、不支持が過半数となりました。
労働者層からは、トランプ大統領に疑問を抱く声もあります。
これまでトランプ大統領を支持してきた労働者層の声です。
「この物価の高さはしばらく続くかもしれない。トランプ氏の物価引き下げの約束を信じたが、中間選挙ではだれにも投票したくない」
「トランプ氏は海外やイランなど他のことに集中している。国民のためにやっていると言うが、どう私たちのためになっているのかが見えない」といいます。
支持基盤となっていた白人労働者層の支持が落ち込む一方、共和党へは資金が集まっています。
政治献金額の多い、上位20団体のうち、14団体が共和党を支援。
献金総額を比較すると、共和党は約1300億円、民主党は355億円と、1000億円ほどの差があり、共和党へは暗号資産やAIなどの関連企業から多く資金が流入しているということです。
資金が集まる背景についてです。
AIをめぐっては、トランプ大統領はAI開発やデータセンターの建設を推進しています。
一方、民主党の議員らは、AIの安全性強化やデータセンター建設への規制強化を主張しているため、トランプ氏の政策を支持するAI企業や投資家は、共和党に資金投入しています。
「政治・経済の仕組みは自分たちに不利か」をたずねた、現地メディアの世論調査では、「不利だ」は59%、「不利ではない」が38%で、「不利だ」と感じている割合が調査開始以来、過去最高水準となりました。
アメリカ国民の声です。
「アメリカの企業は、我々の生活をより良くするために存在しているはずなのに、なぜお金をすべて独り占めし、生活費を押し上げているのか」
「大学を卒業したばかりだと、仕事を見つけるのは難しく、生活費を賄うだけでも大変」
選挙の焦点について、
「インフレで国民の負担感が上昇する中、AIに雇用を奪われる危機感がホワイトカラー層に広がり、新たな形で“忘れられた人々”が再来しつつある。ブルーカラー層にとどまらない雇用不安も選挙の焦点になる」といいます。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年11月4日放送分より)









