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ABEMA NEWS

2026年11月6日 07:30

「隠れトランプが全部剥がれた」民主党が上下両院を奪還…トランプ氏は“出口戦略”へ?2028年「ポスト・トランプ」の行方

「隠れトランプが全部剥がれた」民主党が上下両院を奪還…トランプ氏は“出口戦略”へ?2028年「ポスト・トランプ」の行方
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 アメリカの中間選挙で民主党が上下両院ともに多数派を奪還した。予想を上回る早さで勝敗が明らかになり、トランプ大統領率いる共和党は大敗を喫した。一方でトランプ氏はSNSに「政治評論家になるつもりだ」と投稿するなど、今後の動向が注目されている。憲法上、大統領は2期までと定められており、トランプ氏の3期目は現行憲法上、認められていない。ポスト・トランプのアメリカはどうなるのか。

【映像】勝利に歓喜するテキサス州の民主党支持者たち

 『ABEMA Prime』では、ジャーナリスト・冷泉彰彦氏を交え、今回の選挙結果の背景とトランプ氏の今後、そして2028年の大統領選に向けたポスト・トランプの行方について考えた。

■民主党の圧勝「隠れトランプが全部剥がれた」

歓喜の民主党支持者

 今回の選挙結果について、冷泉氏は「予想以上だった」と驚きを示した。民主党の圧倒的勝利の背景については、「過去の選挙では『隠れトランプ(支持者)』によって、最後に何%かボンと数字が(共和党側に)上に出てきた。あれは現状不満が感情的に現実論を上回って、とにかく何もかも変えてほしいという期待でトランプ氏に入れた人たちだった。その人たちが全部剥がれた。結局、トランプ氏が物価高を抑えるどころかさらに助長して『全然(話が)違うじゃないか』と剥がれてきた。それが今回の大きな要因だ」と分析する。

 2ちゃんねる創設者のひろゆき氏は、「この結果が反トランプなのか、反共和党なのかがまだ分かっていない。共和党が進めていた政策自体はそこまでひどくはない、という考えはそんなに変わっていない気がする」と疑問を呈した。これに対し冷泉氏は、「民意の中心にあったのは、コロナ禍でジャブジャブにお金を撒いたことにはじまり、人件費上昇や原油高も重なって加速した物価高を否定したいという気持ちだ。トランプブームのような衝動的な現状否定が静かになり、中間層の『生活が大変だ』というのが主流として出てきた」と述べる。

 また、共和党の核の部分について冷泉氏は、「小さな政府にして税金を下げ、民間中心に経済を頑張っていこうというグループへの支持は今でもある。ブーム的なものが吹き飛んで元来の共和党に戻りつつある感じがする」と説明した。さらにひろゆき氏が「テキサスはカリフォルニアからIT系の人たちがイーロン・マスク氏のスペースXなどの影響で移住してきて、それが民主党票になったのでは」と問うと、冷泉氏も「テキサスには税制の問題などで移ってきた潜在的に民主党に近い人たちがかなりいた。それが一気に投票所に向かったことが今回の大きな津波になった」と同調した。

■「静かに出口戦略を取りつつある」トランプ氏の今後

トランプ氏

 選挙結果を受けてトランプ氏がSNSに「政治評論家になるつもりだ」と投稿するなど、今後の動向が注目される中、「カルペ・ディエム」代表・西岡壱誠氏は「今回のトランプ氏はちょっとおとなしい。今までそう思っていたけど全然反省しなかったというところが結構あるので、どちらになっていくのか」と問いかけた。

 冷泉氏はこれに対し、「希望的観測かもしれないが、トランプ氏とファミリーが静かに出口戦略を取りつつあるのではないか」と分析する。「仮想通貨取引やインサイダー取引の疑惑、イーロン氏との関係など、スキャンダルになりそうなネタがたくさんある。最終的には静かに政権を降りて、誰も訴追されずに刑務所に入らないでうまくやっていきたい、という方向に少しずつシフトしている」と述べる。

 ひろゆき氏は「トランプ氏は感情のコントロールができない人だと思う。民主党が議会を取ったことで、議会の委員会などがトランプファミリーをチクチクと追及していくと、やっぱり冷静でいるのは難しいのでは」と疑問を示した。これに冷泉氏は、「確かに時折、過激なことを言いたいという衝動は残っているが、全体的には少しずつ出口に向かわなきゃいけない。長女のイバンカ氏が過激な(トランプ政権)第2期路線とは距離を置いているのも、ファミリー全体で一種の出口戦略を考えているからではないか。本人としては、コアなファンをエンタメ的に喜ばせることを続けながら、少しずつ後退しているというのが実情ではないか」と述べた。

■バンス副大統領が「消去法で強い」ポスト・トランプの行方

バンス氏

 2028年の大統領選に向けて、共和党ではバンス副大統領の名前が挙がっている。冷泉氏はバンス氏の来歴について詳しく説明する。「オハイオ州の貧しい家庭に育ち、親は薬物依存に苦しんでいた。祖母に育てられ、お金がないから軍隊に入り奨学金を得て、大学を出て起業し、ハイテクの世界で活躍した。本来は民主党支持者だったが、自伝がベストセラーになって時の人となり、最終的に保守のシンボルとして政治家になった人物だ」と語る。

 冷泉氏はバンス氏の強みについて、「核のところでは相当なインテリで、民主的な価値観も持っている。トランプ氏の過激な路線をうまく立てながらも、イランとの戦争には消極的な姿勢を見せている。いろいろな可能性を持った人物だ」と評価する。AI・テクノロジー政策についても触れ、「AI投資の路線をちゃんと守るためには、AIがマネタイズされ国が成長できると見せられるかどうか。それが課題になるが、消去法で考えるとバンス氏は結構強い」と分析した。

 ただし、冷泉氏はハードルも指摘する。「バンス氏にとって1つ目のハードルは、頑張れば頑張るほどトランプ氏との距離が出てきてしまう点。共和党をまとめられるかどうかが難しい。もう一つは、AIバブルが崩壊した場合に責任を問われるリスクだ」と述べる。共和党内では「ルビオ国務長官とバンス氏が早い段階から組んで、バンス氏が大統領候補、ルビオ氏が副大統領候補として全国的に支持を集めるという夢を見ている人もいる」という。

 民主党側については、ニューサム氏やハリス氏の名前が挙がる一方、冷泉氏は懸念を示す。「ニューサム氏らは、グローバリズムやテック企業とのズブズブな関係で、イスラエル寄りの中東政策についても若者たちから強く反発を受けている。今後、左派が勢力を強めると、民主党内がガタガタになる危険がある」と指摘する。また、オカシオ=コルテス氏については、「格差是正に集中すると言っているが、それが全体の成長の中での格差是正ではなく、富裕層から課税して大企業を懲らしめるという社会主義的な方向に行ってしまうと、あっという間に破綻してしまう。AIについても『ダメだ』と言うだけでなく、自分の言葉で語れるくらい勉強しないとダメだ」と述べた。

 ひろゆき氏は「トランプ大統領がダメだったという流れから、次は女性大統領という単純な理由で選ばれる可能性もあるんじゃないか。イタリアや日本では女性リーダーが誕生し、フランスでも女性大統領が生まれるかもしれない。チャレンジングシーズンとして、アメリカで女性大統領が誕生する可能性はある」と述べた。冷泉氏は「バンス氏とルビオ氏が組んで2028年に出てきたら相当強い。民主党側は中間層の目が肥えている中で、現実を直視してAIや国際情勢について自分の言葉で語れるリーダーが出てこなければ難しい」と見解を示した。
(『ABEMA Prime』より)

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