国際

ワイド!スクランブル

2026年11月6日 18:00

アメリカ中間選挙 大勝の民主党 トランプ政権腐敗追及へ 次期大統領選挙の顔は?

アメリカ中間選挙 大勝の民主党 トランプ政権腐敗追及へ 次期大統領選挙の顔は?
広告
4

 アメリカ中間選挙での共和党大敗を受け、ルビオ国務長官がトランプ政権からの離脱を検討していると一部メディアが報じた。一方、2年後の政権奪還を狙う民主党は、急進左派が台頭するなど、課題も浮き彫りになっている。

トランプ政権の腐敗追及へ

 アメリカ中間選挙で大勝した民主党、トランプ政権をめぐる“腐敗”を追及できるのだろうか。そして、次期大統領選に向けて、誰が“民主党の顔”となるのだろうか。

 まずは、民主党の今後の動きについて見ていく。腐敗の追及が焦点となりそうだ。

 3日、「America is back」=「アメリカは戻ってきた」と勝利宣言したのが、連邦下院民主党トップのジェフリーズ院内総務だ。ジェフリーズ氏は演説で、「自らと家族の私腹を肥やすことに夢中な政府高官の腐敗を追及する」と強調した。

 今回の中間選挙で、民主党は上下両院で多数派を奪還したが、それぞれの役割や権限を見ていくと、下院は、国の税収に関する歳入法案と予算案を先に審議する。上院は、閣僚や各国のアメリカ大使などの人事を承認し、条約の批准に同意する権限を持つ。

 中でも今後注目されるのが、大統領の罷免(ひめん)につながる下院の弾劾(だんがい)訴追権と上院の弾劾裁判権だ。まず、下院で投票した議員の過半数の賛成で弾劾訴追が可決され、上院に送られる。そして、上院で弾劾裁判が開かれ、出席議員の3分の2以上が賛成すれば、弾劾が成立する。

 上院・下院で民主党を率いる人物を見てみると、下院は先ほど名前が出てきたジェフリーズ氏。来年1月には下院議長に就任する見通しだが、今年8月、ニューヨーク・タイムズが報じたところによると、トランプ大統領の娘の夫・クシュナー氏とニューヨーク市内で非公式に会合していたという。

 また、上院院内総務のシューマー氏は、9月にニュースサイトの「アクシオス」が伝えたところによると、娘・ジェシカ氏が、ChatGPTの開発で知られる「OpenAI」に転職。「OpenAI」側としては、AI規制に関する超党派の取り組みを念頭に、民主党とのつながりを重視したのではないか、と報じられている。

 このように、トランプ一族や企業とのつながりが報じられる中、民主党指導部は、腐敗疑惑、AI政策などをどこまで追及できるのかが注目される。

広告

民主党躍進の背景

躍進の背景に“反腐敗同盟”か?
躍進の背景に“反腐敗同盟”か?

 そんな民主党だが、躍進の背景には、いわば“反腐敗同盟”なるものがあったとみられる。

 今回の中間選挙で最注目候補の1人だった、ジェームズ・タラリコ氏。38年ぶりに共和党の牙城・テキサスで、上院選を制した元教師の37歳。勝利した際には、「愛こそがアメリカで壊れてしまったものを癒やすことができる」と述べた。

 そのタラリコ氏は、まず、予備選挙で民主党内のライバルを打ち破り、候補者指名を勝ち取った。そして本選挙では、トランプ大統領から強く支持され、イーロン・マスク氏からも9月、支援団体に日本円で約250億円もの巨額資金を受けていた、共和党のケン・パクストン氏を打ち破った。

 では、そんなタラリコ氏の政治資金に関するスタンスはというと、民主党系の政治団体が推進する“アンリグ・ワシントン(ワシントンの不正をただす)”という反腐敗キャンペーンがあり、これが求めている以下の3つを守ると誓約している。

 1つ目は「議員による株取引禁止」。2つ目は「企業PACからの献金を拒否」。アメリカでは、企業は直接政治家に献金できず、PACという政治資金管理団体を通じてなら献金できるが、これも拒否するというものだ。

 3つ目は「不透明な政治資金の取り締まり強化」。実は、今回の中間選挙の民主党候補者296人、また現職の連邦議員32人も、これに誓約している。そこには、今回上院選で注目されて勝利した、ジョージア州のオソフ氏、ミシガン州のエルサイード氏、ミネソタ州のフラナガン氏も名を連ねている。

広告

民主党の顔は?

民主党大統領候補 主な4人は?
民主党大統領候補 主な4人は?

 2年後の大統領選に向け、民主党の顔は誰になるのだろうか。今、支持されている主な人物を見ていく。

 次期大統領選の民主党候補は誰が相応しいのか、政治情報サイトの「リアル・クリア・ポリティクス」が、複数の世論調査の平均値を出したところによると、2日時点で1位は、カマラ・ハリス前副大統領(62)。前回大統領選の民主党候補で、トランプ大統領に敗れたものの、抜群の知名度を誇る。アフリカ系、および南アジア系にルーツを持つ政治家だ。

 2位は、前運輸長官のブティジェッジ氏(44)。3位は、カリフォルニア州知事のニューサム氏(59)。
 そして注目が、4位のオカシオコルテス下院議員(37)だ。他の3人が民主党主流派なのに対し、急進左派。2018年、予備選で民主党の重鎮を破る番狂わせを起こし、当時、女性としては史上最年少の29歳で下院議員に初当選した。もし、次期大統領選に勝利すれば、ケネディ氏を抜いて選挙で選ばれた史上最年少の大統領となる。また、“急進左派”の代表として知られるサンダース上院議員の直系の政治家。6月には、大型データセンターの新規建設と拡張を全国的に一時停止させる「AIデータセンター・モラトリアム法案」を提出している。

広告

AI規制強化 市場は警戒

民主党の躍進にマーケットは懸念も?
民主党の躍進にマーケットは懸念も?

 民主党の躍進に対して、マーケットでは懸念もあるという。AI分野が焦点となっている。

 アメリカではこれまで、中国との覇権争いを念頭にAI開発を推進するトランプ政権の後押しを受けて、IT大手などが巨額の設備投資を進めてきた。

 しかし、民主党はAIやデータセンターの規制強化を掲げているため、ロイター通信によると、投資家はAIインフラ整備の遅れを懸念しているという。

(2026年11月6日放送分より)

広告