国際

2026年11月7日 21:00

実は険悪!?アメリカ・カナダの関係を池上彰が現地取材!

実は険悪!?アメリカ・カナダの関係を池上彰が現地取材!
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もともと仲のいいイメージのアメリカとカナダですが、今実は険悪な状態にあります。その原因となっているのがトランプ大統領です。自動車や乳製品に高額な関税をかけたのはもちろん、カナダはアメリカの51番目の州になりたがっている、などの発言が大変な反発を呼んでいます。そんな両国の今を取材しました。

意外と知らない!?カナダってどんな国

アメリカとカナダの関係を見ていく前にカナダとはどんな国か確認しておきましょう。まずは国家元首が誰か、わかりますか?カーニー首相は行政のトップで国家元首ではありませんよ。答えは、チャールズ国王です。カナダはイギリス連邦の一員ですから、ニュージーランドやオーストラリアなどと同じく、国家元首はイギリス国王となります。

カナダの首都は、もちろんオタワです。トロント、と思った方もいるかもしれませんが、こちらはカナダ最大の経済都市ですね。今回はそのトロントに取材に行ってまいりました。

トロントってどんなところ?

トロントの街に出てみると、日系人などアジア系の人が大変多いのが目につきます。

アジア人

実は日本がまだ貧しかった19世紀後半ごろ、たくさんの日本人がカナダのバンクーバーへと渡り、サケ漁に携わっていたんです。

バンクーバー サケ漁地図

ただ、第2次世界大戦で日本が敵国となった時、日系人がまとまって住んでいるのはよくない、とこちら、トロントなど東部に移住させられたり、日本に帰されたりしたんです。そうしたこともあって、ここトロントにも日系の方がたくさん住んでいるんですね。そして中国系の移民もたくさんいます。そのきっかけとなったのが、香港返還です。

中国語の街並み

1997年、イギリスから中国に返還されたとき、将来を不安に思った香港の人が、移民に寛容でイギリス連邦のカナダにたくさん移り住んだんです。そして市民による抗議行動が日本でも大きなニュースになった2020年頃、再びたくさんの香港の人がカナダに渡ります。この時香港ではいわゆる一国二制度が守られなくなってきていて、このままでは中国本土と同じようになるのではないか、そんな空気感だったんですね。それで今トロントをはじめカナダの大都市にはたくさんの中国系移民がいるんですね。

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なぜ険悪に?アメリカとカナダの関係

もともと親密な関係だったカナダとアメリカですが、トランプ大統領になってから関係が極めて険悪になっています。仲の良かったカナダにもトランプ大統領は高い関税をかけました。今ではカナダのスーパーには「カナダの商品を買いましょう」というメープルのマークがあちこちに貼られています。

メープルポスター&値札

実際カナダの人はこの状況をどう思っているのでしょう。

どちらの国にとっても良くない状況
トランプ氏は自分勝手なルールを作ってる

また、トランプ大統領は五大湖の一つでアメリカとカナダの国境にある、オンタリオ湖の名前をアメリカ湖にする、と宣言しました。これもカナダの人の反感をかっています。

オンタリオ湖前

ちなみにこのオンタリオ湖にはあの有名なナイアガラの滝もあります。

ナイアガラの滝

そしてカナダのウインザーという街にはアメリカのデトロイトとの間を結ぶ橋があります。ここをめぐってもアメリカとカナダは険悪となりました。全長2.5キロ、今年7月に開通したばかりなのですが、この橋はもともとカナダが建設費用を負担して橋を作り、建設費を回収するまでは通行料をカナダのものに、その後は両国で折半しよう、という話がオバマ大統領との間でまとまっていました。でもそこに横やりを入れてきたのがトランプ大統領です。「最初から通行料は折半しろ!」と言ってきたんですね。それではカナダも建設費回収が遅れてしまいますから反発します。結果カナダが折れる形となりましたが、その話し合いで開通はずいぶんと遅れてしまいました。

橋の地図&ドライブショット

もともと近くに両国を結ぶ橋はあったのですが、渋滞がひどいため、新しくつくったのがこの橋です。というのも自動車産業で有名なここデトロイトでは、自動車をカナダと何度も行き来しながら組み立てているんです。エンジンのこの部分はカナダ、自動車に組み込むのはデトロイト、といった具合です。そのため両国の間を5回~7回、多いときには10回も行き来して1台の車を作ります。昔はそれでうまく回っていました。でもそれを阻んだのがトランプ関税です。カナダ側も報復関税をかけていますから、行き来するたびに関税がかかります。

関税イラスト

この関税が自動車の価格に上乗せされてきているんですね。まさに自動車産業は大打撃を受けている、というのが現状です。

池上さん

中間選挙では民主党が上院下院ともに大きく数字を伸ばしました。でもまだトランプ大統領の任期はあと2年あります。果たして議会が歯止めとなるのか、それともトランプ大統領がなにか実績、レガシーを残したいと破天荒なことを続けるのか、これからそのあたりに注目してニュースを見て行っていただければと思います。 

(池上彰のニュースそうだったのか!!11月7日OAより)
 
情報漏洩や外国人による土地購入問題…最新ニュースについての池上解説はTVerへ!

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