与党内の評価は 人事「安定感」も待機組に“火種”[2014/09/03 17:08]

 総裁経験者を幹事長に据える異例の人事です。安倍総理大臣が、約600日ぶりに行った内閣改造と役員人事。新執行部について、自民党内ではどのような評価の声があるのでしょうか。

 (政治部・安西陽太記者報告)
 新執行部について、連立パートナーの公明党などからは「安定感があっていい。重厚なサプライズだ」と評価する声が上がっています。
 公明党・山口代表:「総裁経験者でもある谷垣さんが幹事長に就かれたことは、託す方も受ける方も強い決意と意識を持って臨んでおられる」
 集団的自衛権でギクシャクした公明党との関係ですが、与党幹部は「山口代表と谷垣幹事長は司法修習時代の同期」と話し、関係の修復にもつながると期待の声が出ています。しかし、一方で、自民党内には不満の声も渦巻いています。ある閣僚経験者は「保守系のお友達と女性とイエスマンだけだ」としたうえで、党内の待機組の不満がさらに高まっていると指摘しています。別の党幹部は「フレッシュ感がない。また古い自民党に戻る」と手厳しく批判しています。ベテランの起用で安定感を狙った執行部人事ですが、一方で、人事の対象外になった待機組を中心に党内に火種を残したスタートとなっています。

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