「違憲ショック」の余波は…与野党が安保法制で応酬[2015/06/11 11:55]

 安保法制に対して憲法学者が「違憲だ」と指摘したことを受けて、衆議院の憲法審査会で与野党の幹部が「違憲」「合憲」互いの主張を展開しました。

 (政治部・白川昌見記者報告)
 与党協議の責任者だった自民党の高村副総裁は、国民の暮らしを守るためには憲法学者の言う通りにはできないと強調しました。
 自民党・高村副総裁:「自衛のための必要な措置が何であるかについて考え抜く責務があります。これを行うのは憲法学者でなく、我々のような政治家なのです」
 高村氏は、今回の法案は最高裁の判決にのっとったもので、「憲法違反ではない」と主張しました。しかし、野党側は、自民党が推薦した憲法学者が「違憲」だと言ったことは重く受け止めるべきだと批判しました。
 民主党・枝野幹事長:「憲法は、権力が守らなければならない基本中の基本となる法です。その解釈を専門家の指摘も無視して一方的に都合良く変更するという姿勢は、法の支配とは対極そのものです」
 結局、11日の審査会は互いの意見を述べ合うだけに終わりました。自民党内からは「いくら説明しても、もはや焼け石に水だ」との声が上がっています。12日にまた安保法制を巡る特別委員会が予定されていますが、「違憲ショック」の余波はまだまだ続きそうです。

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