きょうの審議、ポイントは? 防衛省担当記者が解説[2015/06/18 17:10]

 安保法制を巡り、安倍総理大臣が「政治家としての責任」を持ち出せば、民主党は「憲法違反の疑い」を指摘。18日も国会で激しい論戦となりました。ポイントは、どこだったのでしょうか。

 (政治部・安西陽太記者報告)
 18日の安倍総理の答弁は、民主党には距離を取って、維新の党にはすり寄る姿勢がはっきりと表れたのが印象的でした。安倍総理は「従来の解釈に固執するのは、政治家としての責任放棄だ」と、集団的自衛権の行使容認の必要性を強調しました。これは、連日、「違憲論」で攻め込まれるなか、安倍総理としては「国民の安全を守ることこそ重要なんだ」とアピールし、劣勢をはねのけたい狙いがあったとみられます。一方、維新の党に対して、安倍総理は「独自案の検討に敬意を表したい」と、最大級の表現で何とか維新の党を巻き込みたい姿勢を見せました。政府・与党としては、ただでさえ国民の批判が根強い安保関連法案を強行採決で押し切れば、支持率低下が目に見えているだけに、維新の党を巻き込んで野党分断と荒れない国会採決の二兎を追いたい考えです。来週中には維新の党から独自案が出る見通しで、政府・与党は、維新案を立てる形で修正合意を視野に入れ、調整を進めていきたい方針です。

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