辺野古移設工事で動き? 新たな環境調査…狙いは[2015/07/24 17:26]

 政府と沖縄県の対立が続いているアメリカ軍普天間基地の移設問題で、中谷防衛大臣は、新たに環境調査などを行うと表明しました。24日の中谷大臣の発表は、これまでの政府の方針から、どのような変化があったとみればいいのでしょうか。

 (政治部・安西陽太記者報告)
 24日のタイミングで発表したのは、「ある程度、材料がそろい、総合的に判断した」と防衛省関係者は話しています。また、この文書を沖縄県に提出することで、「埋め立てに対する協議を開始したと認識」していて、辺野古への移設事業がさらに進むとみられています。しかし、現在、行っているボーリング調査で、24カ所のうち、台風の影響などによって5カ所がまだ終了していません。これについては、中谷大臣が9月末まで延長することをすでに固めているため、ボーリング調査と並行して実施設計の協議を進めていく方針です。一方、沖縄県の関係者は「マスコミから聞いて初めて知った」「非常に驚いている」と困惑の表情を隠し切れていない様子でした。防衛省関係者は「ある程度、理解されるものを出しているつもり」と、沖縄県側の了解を得る努力を続けるとしていますが、県側は、翁長知事が「承認の取り消し」も視野に検討を進めているため、今回の文書提出で両者の溝がさらに広がりかねない状況です。

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