「悲しい」反対派は抗議…辺野古埋め立て工事を再開[2015/10/29 11:48]

 国は普天間基地の沖縄県名護市辺野古への移設に向け、本体工事に着手しました。県知事や名護市長が移設反対を訴えているのに対し、国は地元の3つの地区から要望のあった街灯や下水道、防災備蓄倉庫などの整備費などを県や市を通さず、直接、給付することで理解を得たい考えです。周辺では移設に反対する市民と警察がもみ合いになり、逮捕者も出ています。

 (久田友也記者報告)
 辺野古の埋め立てに向けた工事の着手届を提出した沖縄防衛局は、29日早朝から現場海域での作業を再開させました。名護市辺野古の海では午前8時ごろ、辺野古崎からフロートを海へ延ばし始め、作業が再開されました。海上では基地建設に反対する人たちがカヌーに乗り、作業再開に抗議する様子が確認されました。一方、工事車両などが出入りするキャンプシュワブのゲート前では緊迫した状況が続きました。
 男性:「何が何でもできるということをアピールしたいのだと」
 女性:「悲しい。政府の人たちがやることは、沖縄県民の言うことは全然、聞いてくれない」
 夜明け前から市民が座り込みの抗議を続け、これを取り締まろうとする警察ともみ合いになり、男性1人が器物損壊の容疑で現行犯逮捕されました。埋め立て承認取り消しの効力が停止された直後の作業再開という国側の強行姿勢に対し、県内で批判が高まるのは必至です。

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