ダブル補選、自民2勝 総理の衆院解散戦略の行方は[2016/10/24 11:47]

 23日に行われた衆議院東京10区と福岡6区の補欠選挙。東京では小池都知事の後継候補である若狭勝氏が、福岡では亡くなった鳩山邦夫元総務大臣の次男である鳩山二郎氏がそれぞれ勝利し、自民党の2勝となりました。この結果は安倍総理大臣の衆議院解散戦略にどう影響するのでしょうか。

 (政治部・岡香織記者報告)
 自民党本部には当選したばかりの若狭氏が訪れ、二階幹事長と会談しました。
 自民党・二階幹事長:「小池さんの推薦があったことは選挙が大変、戦いやすい状況にあったことは間違いありませんが、都民の選択に十分、応えて余りある活動であった」
 今回、2勝したことで解散の可能性が高まるかと思いきや、二階幹事長は「日本国中で自民党が支持されているかどうか慎重に検討すべきだ」と話しています。というのも、自民党の衆議院議員のうち半分以上が1期から3期の若手議員だからです。ある幹部は「若手がしっかりして初めて準備が整う。今、解散すると勝てるか分からない」と危機感を強めています。二階幹事長は24日も若手議員を集めて選挙塾を開くなど、引き締めに躍起です。一方、民進党は野党共闘で臨んだものの、大敗という結果になりました。次の衆院選挙に向けた共産党との調整も難航していて、あるベテラン議員は「惨敗は分かっていたが、何の収穫もなかった」と話すなど、戦略の見直しが必要だとしています。しばらく永田町を席巻した解散風ですが、与野党ともに選挙準備は整ったとはいえず、解散風はやや弱まりつつあるようです。

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