天皇陛下の退位 「論点整理」に向け詰めの議論[2017/01/11 11:49]

 天皇陛下の退位を巡る有識者会議が「論点整理」に向けた詰めの議論を行っています。論点整理には今の天皇に限った退位を容認する方針を示し、それを特例法とする案。または、特例法としたうえで、例外的な退位を認める根拠となる規定を皇室典範の付則に書き込む案。皇室典範を改正する案の3つを示したうえで、それぞれメリットやデメリットを示す方向です。

 (政治部・柊知一郎記者報告)
 2時間に及ぶ議論がまもなく終わろうとしています。ここまで8回に及んだ会議で、天皇の退位についての論点が集約されてきました。専門家のヒアリングで、保守派の学者らが皇室制度の安定性の観点から退位への「反対論」を主張したことに対しては「今回限りの特例法」とすることで配慮します。また、「退位の制度化」を求める声に対しては、皇室典範の付則に根拠となる規定を併記することで配慮できると考えました。皇室典範の改正については選択肢に加えますが、時間がかかるなど「困難」との認識で有識者のなかでは一致しています。会議は23日に安倍総理大臣出席のもと、最終的に論点を整理して公表する予定です。一方、国会でも16日に衆参両院の議長らが議論の進め方など協議を開始します。政党間の議論は春先にも始まる見通しです。

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