文科省と官邸で食い違いが…“加計問題”閉会中審査[2017/07/10 11:51]

 加計学園の獣医学部新設を巡る問題で、国会の閉会中審査が行われています。委員会には文部科学省の前川前事務次官のほか、菅官房長官、萩生田官房副長官らが出席します。最大の論点は、学部新設を認める過程で行政がゆがめられたかどうかと官邸からの圧力の有無です。しかし、鍵を握る内閣府の関係者は出席せず、安倍総理大臣も外遊中で、どこまで真実が明らかになるかは不透明です。

 (政治部・井上敦記者報告)
 委員会は冒頭から、前川前事務次官と萩生田副長官の主張が大きく食い違う展開となりました。
 民進党・福島衆院議員:「それが10月7日の萩生田副長官、ご発言概要だ。この文書、前川(前)事務次官、ご覧になったことあるか」
 前川前事務次官:「私が事務次官在職中に担当課から説明を受けた際に受け取り、目にした文書に間違いない」
 萩生田官房副長官:「私の方ではこの文書については存在は分からず、文部科学省の方で調査をした結果、存在が明らかにならなかったということであり、私の方からこの文書を伏せてくれとかなくしてくれとか指示したことは全くない」
 前川前事務次官:「その背景に官邸の動きがあったというふうに思っている」
 文部科学省・常盤高等教育局長:「副長官から何らかの指示を受けたという記憶はない」
 閉会中審査は都議選の大敗や内閣支持率の急落を受け、政府・与党が野党の要求をのまざるを得なくなり、開催されました。ただ、野党が強く出席を求めていた安倍総理は外遊中のため、出席をしていません。野党としては全容解明には安倍総理の出席が不可欠だとして、改めて閉会中審査の開催を求めています。政府・与党としては10日の審議の模様と世論の反応を見て、安倍総理の出席について判断することになります。

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