北方領土めぐり安倍総理は… “少人数会合”を重視[2019/01/22 17:12]

 日ロ双方の主張には大きな隔たりがあるなか、22日の日ロ首脳会談を迎えました。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 (Q.安倍総理大臣はどんな思いで会談に臨むのか?)
 安倍総理とプーチン大統領は去年の時点で北方領土問題・平和条約締結交渉を前に進めるということで合意しているんですが、実際の協議になるとなかなか進まない、このことには日本側としてはもどかしさを感じているんです。今回の首脳会談で安倍総理が重視するのは、少人数会合と呼ばれる枠組みです。ここには交渉の担当者である河野外務大臣、ラブロフ外相も同席します。首脳同士の話を実務レベルでも共有することで具体的な話につなげるというのが最大の狙いです。そして、今回の協議を受けて、来月に外相会談が行われる方向ですが、日本側としてはその後、今年の春にも安倍総理が再びロシアを訪問することも視野に入っているようです。
 (Q.北方領土の交渉は水面下も含めてどんな段階にあるのか?)
 1956年の日ソ共同宣言に立ち戻ると、つまりこの道を進もうということでは合意しましたが、依然としてスタートラインです。そして、果てしなく長い道のりが続いているというのが現状です。安倍総理は「今回の会談で具体的な進展を見たい」と話していますが、裏を返せば、今の時点では具体的な進展がないということです。日本政府としては、大阪で開かれる6月のG20首脳会議を中間的なゴールとして何らかの成果を出したいと考えています。今回の会談では、スタートラインから一歩踏み出せるか、例えば「平和条約の具体的な条文作成に入る」だとか具体的な一歩を踏み出せるかどうかがポイントです。

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