“組織的隠蔽”否定で野党反発 与党は早期幕引きを[2019/02/28 11:50]

 厚生労働省の不正統計問題で、国会では野党側が組織的隠蔽を否定した特別監察委員会の追加報告書を「お手盛りだ」と厳しく批判しました。

 (政治部・延増惇記者報告)
 野党側は特別監察委員会の樋口委員長に対して「組織的な隠蔽」や「官邸の関与」について厳しく迫りました。
 国民民主党・原口国対委員長:「本当のことを隠したというのは隠蔽でしょう。嘘ついたけど、隠蔽はしていないって流行語大賞になりますよ。これ、とんでもないと思うんですけど」
 厚労省特別監察委・樋口委員長:「当人(担当課職員)や厚生労働省担当課室にとって極めて不都合な事実であるとか、深刻な不正であるなどと捉えていたことは認められませんでした」
 そのうえで、樋口委員長は「組織的な隠蔽ではない」と強調しました。また、原口国対委員長は「官邸の関与をなぜ調べなかったのか」とただしました。これに対し、樋口委員長は「調査方法の変更に合理性を欠いているといえない」と説明しましたが、野党側の納得は得られませんでした。与党側はこの追加報告をもって「役所の体質の問題であって、官邸の関与がなかったことが明らかになった」として早期の幕引きを図り、来月1日に2019年度予算案の衆議院を通過を図りたい考えです。これに対して野党側は強く反発していて、野田予算委員長の解任決議案などの提出も視野に徹底抗戦する構えです。

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