いつ「令和」に絞り込み?…新元号“決定の舞台裏”[2019/04/01 17:32]

 新元号は「令和」と発表されました。新元号が何になるのかということと同時にどうやって決まり、舞台裏ではどんな動きがあったのでしょうか。官邸キャップ・吉野真太郎記者の解説です。

 1日の一連の手続きで、まずは意見を聞くプロセスと決めるプロセスに分かれています。官邸での有識者会議と衆参の正副議長からの意見聴取。ここは意見を聞く場で複数の元号案の最終案が示されます。あくまで意見を聞くというプロセスです。示された数について政府高官は片手ぐらいだと言っていましたが、どうやら6案くらいだったのではないかといわれています。そして、決めるプロセスになるのが全閣僚会議、そして閣議です。全閣僚会議では全閣僚が元号案について協議し、実際に色んな意見が出たそうですが、最終的には最後の1案になった「令和」が決まり、それが政令という形で閣議にかけられて閣議決定というプロセスでした。限りなく1案に絞られたのは全閣僚会議だと思います。
 発表前に新元号が漏れないように相当、厳しい情報の管理がありました。官邸が相当ピリピリしていて、政府高官はヘアピン1本見逃さない、植木鉢から天井までチェックすると言っていました。そして、実際に取材にあたった記者によりますと、有識者会議の会議室はまだ意見を聞くプロセスで携帯の電波はつながったそうですが、全閣僚会議で決める過程になった時、時間にして午前10時45分ぐらいに携帯の電波が圏外になったそうです。そして、この部屋から5メートルくらい離れたら圏内になり、何らかの措置が施されたとみています。なんとしても、中からの通信をないようにしたかったのだと思います。
 その後の「令和」という言葉が決まった後の官邸周辺は緊張感はありましたが、一方でやっと終わったという雰囲気もあったと思います。

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