総理が生出演 新元号「令和」決定のウラ側(1)[2019/04/01 17:55]

 新元号は「令和」と発表されました。安倍総理大臣に新元号について話しを聞きました。

 (Q.正直ほっとされました?)
 安倍総理大臣:「大変、ほっとしました。やはり元号を決めていくという作業は非常に責任が重たいですから、非常に緊張していました」
 (Q.国民のなかには浸透していて好感をもって受け止められているようですね?)
 安倍総理大臣:「平成から30年経ち、元号いう仕組みに対する理解は相当進んだんだろうと。日本独自の文化・習慣・生活のなかに息づいてるなと思いました。今回、国書から選んだわけでありますが、万葉集は天皇・皇族から一般庶民まで広く多くの歌が収められていると。まさに豊かな国民文化の象徴であり、誇るべき国書といえると思います。そういうことでもご理解を頂けたのかなと思います」
 (Q.私、総理にお会いするときにぜひ伺いたいと思っていたことが2つあります。1つは去年の天皇誕生日を前にして天皇陛下がお言葉を発せられまして、先の大戦で多くの人命が失われ、また、我が国の戦後の平和と繁栄がこのような多くの犠牲と国民のたゆみない努力によって築かれたものであることを忘れずに戦後生まれの人々にもこのことを正しく伝えていくことが大切であると思ってきました。平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに心から安堵(あんど)していますと。私、今64歳なんですが父や母の世代そして、祖父や祖母の時代が経験した昭和のなかの厳しい時代。そして戦後の成長していく日本。両方が昭和という時代はありました。そういうなかで、戦争のない平和な時代を続けるために総理は、一番何が大切だと思っていらっしゃるのか?)
 安倍総理大臣:「私も昭和29年ですから大体、同じだと思いますが。昭和という時代、先の大戦で多くの尊い命が失われた。その焼け野原の中から国民みんなで頑張って高度経済成長をし、そして、昭和39年の東京オリンピック45年の大阪万博。まさに世界に誇る日本になったわけなんですが大変な試練だったと思います。そして、平成の時代は阪神・淡路大震災、東日本大震災と大きな災害、つらい出来事がありましたが平和な時代だった。だからこそ、さまざまな文化が咲き誇りそして、若い人たちが皆さん自分たちの才能を生かすことができたんだろうなと思います。そして、今度の元号にも人々が美しく心を合わせるという意味も込めています。大切なことはお互いに違いを認め合いながら相手の立場に立って物事を考えるなかで調和を図っていくという気持ちを持つことなんだろうと思います」
 (Q.我々の上の世代とそして、両脇にいる若い世代とこの間をつなぐのがきっと真ん中にいる3人の世代だと思うんですね。そういう意味で言うとそれを平和をどうやって維持していく、どうやって続けていくのか?)
 安倍総理大臣:「これは、努力を重ねなければいけないわけですね。当然、国として外交に力を入れていく。世界がより平和であるために同時に日本を外交的な貢献をしていくと同時にしっかりと備えをしていく。我々の努力も積み重ねていくなかにおいて、地域のバランスがとれ平和が保たれていく。そのための努力をしなくてはならないと思っています」
 (Q.もう1つ、伺いたいのは今回の令和の出典が「万葉集」であると。これは、会見でも総理、お話になっていらっしゃいましたが天皇や皇族、貴族だけではなくてあらゆる階層の人々が詠んだ歌が集められているものであるということですね。ということは、これは日本の政治のかじ取りをしていらっしゃる総理は多くの国民のさまざまな声を聞きながら新しい時代の政治をしていかなければいけないということですね。そのことに対する総理の思いそれぞれの方々に対する声を聞くという姿勢での総理の強い意志。どういうところに置いていらっしゃるのでしょうか?)
 安倍総理大臣:「『万葉集』は約1200年あまり前に詠まれたものでありますが、あの時代に天皇から一般庶民にいたるまでの歌を集めた。これは世界的にも画期的な文化、文学ではないかと思うんですね。当時の人々の息づかいが聞こえてくる。防人の歌は遠く離れた場所から家族を思う歌もあれば悲しい歌もあり恋の歌もあります。そういう当時の人々の息づかいがまさにこの万葉集の中には込められているんだろうなと思います。ですから、そういう意味におきましては、政治においてあらゆる方々の声に耳を傾けていくという姿勢が当然、求められるんだろうなと思います。同時にこの歌は厳しい冬を乗り越えて春の訪れを示すような梅が開花をしていくという情景、美しい日本の四季折々の情景を示している序文なんですが、このなかから我々が、そのときの情景を思い浮かべるんですがやはり、文化が発展をしていく。そのためには世の中が平和でなければいけないんだと思います」
 (Q.昔は花見というと桜ではなくて、この時代は梅を見るというのがお花見の原点のようですね?)
 安倍総理大臣:「この序文を記した大伴旅人は山上憶良と当時、今の福岡で梅をめでる宴を催して。梅の歌、三十二首を記した万葉集の第五巻の中の序文なんですが、まさに、この花が開花していく。一人ひとりの才能が開花していく咲き誇っていくという意味も込めたいと思いました。SMAPの『世界に一つだけの花』という歌がありましたよね。まさにそれぞれの人々が自分の人生においてそれぞれの花を次の時代も、若い皆さんも含めて夢や希望が花開いていく時代にしていきたいと思っています」
 (Q.令和の発音について)
 安倍総理大臣:「令和(アクセントが令)のほうが伝わりやすいのではないかと思っています。官房長官も同じでした」

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