麻生大臣に不信任案提出へ 野党“年金問題”で攻勢[2019/06/17 18:02]

 国会の会期末まで10日を切り、野党側は麻生財務大臣に対する不信任決議案を提出する方針です。

 (政治部・中丸徹記者報告)
 野党は見せ場を欠いたこの国会に降って湧いた「老後に2000万不足する」という金融庁報告書問題で攻勢を掛けようとしています。ただ、年金制度そのものの不安に対しては、民主党政権で掲げた最低保障年金が実現できなかったことなど、野党にも攻め切れない事情があります。このため、報告書の受け取りを拒否した麻生大臣を「国民の不安に背を向けている」として、ターゲットにする思惑から不信任案を提出する方針です。一方、会期末の恒例ともいえる内閣不信任案については複雑です。衆参ダブル選挙見送り報道が相次いでも野党内にはまだ衆議院の解散があるのではないかという見方があり、内閣不信任案を提出して解散のきっかけを与えることに後ろ向きな考えと、提出しないと「対決姿勢を打ち出せない」という考えもあり、野党内に温度差があります。立憲民主党の枝野代表は16日に「『解散しないから不信任案を出した』と言われるのはしゃくだ」と発言していて、19日に行われる党首討論での安倍総理大臣の出方などを見ながら最終的な判断を迫られることになります。

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