“悲願の改憲”にらんだ政権運営 カギは2つの権利[2019/07/22 19:28]

 参議院選挙は与党が改選議席の過半数を確保した一方で、いわゆる「改憲勢力」は3分の2を割り込みました。それでも安倍総理大臣は今後、「憲法改正」の議論を加速していきたいと考えているようです。総理官邸から報告です。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 (Q.安倍総理は悲願でもある憲法改正を含め、この先どういう政権運営をしようとしている?)
 安倍総理は今回の参議院選挙を勝ったことで「国政選挙で6回連続の勝利」したと話していて、この安定的な政権基盤を背景に憲法改正の議論をスピードアップさせたい考えです。そのための鍵となるのが安倍総理が持つ2つの権利、「解散権」と「人事権」です。まずは今回、ダブル選挙に踏み切らずに温存した「衆議院の解散権」ですが、安倍総理は「解散は全く考えていない」と話す一方で、「選択肢から外しているわけではない」とも話していて、言質を取らせません。改憲勢力の3分の2は割り込んだものの、この解散カードもちらつかせながら10月上旬にも召集予定の秋の臨時国会で野党側の改憲派も議論に巻き込んでいきたい考えです。そして、もう一つは人事権です。臨時国会に先立って9月前半には内閣改造と自民党の役員人事を行う方向です。岸田政調会長ら「ポスト安倍」の処遇や抜擢(ばってき)人事で求心力を維持しながら政権運営を主導していきたい考えです。

こちらも読まれています