きょう日ロ首脳会談 北方領土問題の進展は困難か[2019/09/05 12:05]

 ロシアのウラジオストクを訪れている安倍総理大臣は、まもなくプーチン大統領と会談します。北方領土問題が進展するかどうかが焦点です。

 (政治部・村上祐子記者報告)
 安倍総理としては、平和条約締結に向けて少しでも具体的な進展を図りたいところです。まさに去年のこの場で、プーチン大統領は安倍総理に「前提条件なしに平和条約を結ぼう」と呼び掛けました。一気に動くと思いきや、この1年で事態は膠着(こうちゃく)しています。ロシア国内では領土の引き渡しに反対する世論が7割以上で、プーチン大統領自身の支持率も低下しています。先月にはメドベージェフ首相が択捉島を訪問するなど、日本へのあからさまな牽制(けんせい)が続いています。日本としては、まずは北方四島の観光ツアーなど共同経済活動の合意事項を突破口にして領土交渉の前進につなげたいとしていますが、今回は会談後の共同記者発表は行われず、“成果文書”も出ない見通しです。ある日本政府関係者も「総仕上げにはほど遠い」としていて、せめて対話のドアを閉ざさないまま交渉を継続させたい考えです。

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