政府の全世代型社会保障検討会議の議事録から経団連の中西会長の発言が一部、削除された問題で、経団連側が当初、発言を盛り込むよう修正を求めたものの最終的に反映されていなかったことが分かりました。
13日の衆議院厚生労働委員会の理事会では検討会議の議事録を作成する過程での政府側と経団連事務局とのやり取りが示されました。政府側が経団連側に確認を求めた議事録案には中西会長が在職老齢年金制度について「働く高齢者の意欲は損なわない」と政府方針と異なる発言をした部分が記載されていませんでした。経団連側はこの発言を記載するよう修正案を送付しましたが、その3日後にはそれを取り下げた二次修正案を政府側に送付し、結果的にその発言部分は議事録に盛り込まれませんでした。立憲民主党などの野党は「政府が経団連側に圧力を掛け、不都合な発言を削除させた」と批判していて、国会で追及する方針です。一方、経団連側はテレビ朝日の取材に対して「政府からの依頼はなく、あくまでも事務的に判断して削除した」と回答しています。
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