ソ連側から北方領土解決模索も…外交文書きょう公開[2019/12/25 10:34]

 外務省が25日に公開した外交文書で、1988年に中曽根元総理大臣が当時のソビエトのゴルバチョフ書記長との会談でソビエト側から北方領土問題の解決を模索する姿勢が示されていたことが分かりました。

 外務省は作成から30年以上が経過した外交文書の一部を25日に公開しました。そのなかで、1988年の2時間40分にも及ぶ中曽根氏とゴルバチョフ氏の会談内容が明らかにされ、当時、北方領土の問題は存在しないとしていたソビエト側に中曽根氏は「平和条約締結後に歯舞群島と色丹島を引き渡す」と明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎にすべきだと主張しました。それに対してゴルバチョフ氏は「ソビエトは歩み寄り、2島を返そうとの立場を取った」「しかし、日本は4島の返還を要求した」と述べて日本側の対応を批判しました。ただ、そのうえで「何とか、何かを考え出さねばならない」とも述べて領土問題解決の必要性を示していました。

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