中韓などと入国緩和交渉へ 背景に経済・外交の思惑[2020/07/22 12:14]

 政府は22日午後に開く新型コロナウイルスに関する対策本部で入国制限の緩和に向け、新たに中国や韓国などと本格的な交渉に入ることを打ち出すことになりました。

 (政治部・安間由太記者報告)
 日本国内での感染が再び拡大するなかで、中国などとの往来再開に踏み出す背景には世界的な経済活動の再開の動きがあります。ある政府高官は「今、交渉を始めないと世界のビジネスの動きから取り残されてしまう」と危機感を強めています。また、1年後に迫った東京オリンピックに向けて準備を加速させたい思惑もあり、安倍総理大臣は選手や大会関係者に限った入国緩和策を検討することも表明する方針です。さらに、今回は中国を牽制(けんせい)する狙いもありそうです。交渉に入る対象を記載したリストには、これまで中国と一体的に扱われてきた香港が中国とは切り離して書かれています。政府関係者は「中国が香港に圧力を強めるなかで、日本政府の意志をにじませた」と話していて、水際対策の緩和は外交的な思惑も含めながら進むことになりそうです。

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