憲法9条“年内条文化”に自民党内から苦言相次ぐ[2020/10/20 15:54]

 自民党の衛藤憲法推進本部長が憲法9条に自衛隊を明記するなどの4項目について、年内に条文化を目指していることに自民党幹部から苦言が相次いでいます。

 世耕参院幹事長:「参議院の立場では(発議に必要な)3分の2どころか自民党で単独の過半数も持ってない。そういう意味では丁寧に進めることが最優先で、スケジュールありきの作業はすべきではない」
 自民党・佐藤総務会長:「まず野党の皆さんも席について頂くという環境を整えることの方が大切。もちろん、衛藤先生にはご趣旨は伝えているつもりですが、なお一層努力を重ねていきたい」
 衛藤氏が条文化を目指す4項目の1つ、選挙ができない非常時に国会議員の任期延長を認めるなどの緊急事態条項があります。佐藤総務会長は衛藤氏が年内に条文化することについては苦言を呈しましたが、この緊急事態条項に関しては「コロナ禍がこのまま続いた時に、(あと1年に迫る衆議院の)任期をどうしたらいいのかという問題になる」と述べて、与野党で早急に議論を進めるべきだとの考えを示しました。また、佐藤氏は、憲法改正の手続きを定めた国民投票法の改正案については「審議もいらないような状況で残されている。一刻も早く仕上げるべき」として、26日から始まる臨時国会での成立を目指す考えを強調しました。

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