新型イージス艦2隻建造へ 長射程ミサイルの開発も[2020/12/09 12:01]

 政府は9日午前、地上配備型のミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の代わりとして、新型のイージス艦を2隻建造する方針を自民党に伝えました。

 (政治部・前田洋平記者報告)
 海上を移動できるイージス艦にすることで、中国の領海侵入が繰り返される尖閣諸島などでの対応も担わせたい考えです。
 また、政府は今回、長い射程で攻撃できる巡航ミサイルの開発推進も決めました。表向きはミサイルの能力向上ですが、射程が長ければ敵の基地を攻撃できる能力にもつながります。敵基地攻撃能力は、安倍前総理が「ミサイルの迎撃能力の向上だけで国は守れるのか」と問題提起しましたが、菅政権になってから議論は進んでいませんでした。
 その背景として、防衛大臣経験者は「アメリカに対して日本は自分たちで守れる」との間違ったメッセージが伝わりかねないと説明していました。一方で、党内からは緊迫化する国際情勢への対応に備えなければならないとの声も根強く、ミサイル開発の推進は将来的な政策転換について含みを持たせた格好です。

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