自民 コロナ対応「果断に取り組む」黒字目標は残す[2021/05/20 21:30]

 自民党は財政の健全化を巡り、新型コロナウイルス対応に「ちゅうちょなく果断に取り組む」と修正した報告書をまとめました。プライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化の目標は残します。

 自民党の財政再建推進本部は前回、紛糾してまとまらなかった報告書の内容について改めて議論を行いました。

 金融緩和や財政出動に積極的なリフレ派の議員からは「コロナ禍で誤ったメッセージになる」として、GDP(国内総生産)比のプライマリーバランスの黒字化目標を堅持する方針に否定的な意見が出ました。

 そのため、報告書には黒字化の目標としていた2025年という期限は記載せず、冒頭に新型コロナ対応にちゅうちょなく果断に取り組むと書き加えるなど財政出動の余地を残すことで理解を求めました。

 ただ、取りまとめにあたった幹部は「コロナが収束すれば税収や歳出は回復する」としていて、2025年までの黒字化目標からは「後退していない」と強調しています。

 自民党は近く政府に報告書を提出する方針です。

こちらも読まれています