野党「開催基準示せ」総理は…五輪コロナ対策で論戦[2021/06/07 23:30]

46日後に迫る東京オリンピックは、どうすれば安心安全な大会になるのでしょうか。国会で論戦が繰り広げられました。

立憲民主党・福山哲郎幹事長:「総理が言っている、安心安全な大会を開催するためには、開催を可能とする医療体制、感染者の数、そういった仕様や判断基準を示す必要があるんじゃないでしょうか」

菅義偉総理大臣:「選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じて、世界から選手が安心して参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていく。これが開催の前提条件。前提が崩れれば、そうしたこと(五輪)を行わない」

立憲民主党・福山哲郎幹事長:「前提が崩れるかどうかは、何で判断するのか」

菅義偉総理大臣:「選手や大会関係者に約8割のワクチン接種を行っている。そして、大会関係者の行動の管理をして、一般の国民との接触を防止する。完全に接触を防止することによって、感染の危険性がないように、しっかりと(対策を)講じていきたい」

立憲民主党・福山哲郎幹事長:「イエスかノーで判断基準は作って示す必要があるんじゃないか。総理、判断基準いるでしょ」

菅義偉総理大臣:「国民の命と健康を守ることが大前提になっている。そのことが私にとっては基準としたい」

開催した場合の感染拡大や、医療のひっ迫などのリスクは、誰がどう判断するんでしょうか。政府は分科会には諮問しない方針です。分科会の尾身茂会長はパンデミックの中での開催は「普通はない」と発言していました。

共産党・小池晃書記局長:「国家的には本当に大事な問題。まん延防止措置を出す、緊急事態宣言を出す、いつでも分科会で議論している。分科会の意見を踏まえてやっている。なぜ拒否するのか。これは、どう考えても、分科会に正式に諮問すると、政府に都合の悪い意見が出てくるからだと見られてもしかたがない」

菅義偉総理大臣:「分科会は、感染拡大や感染状況について対応をするところ。感染状況について、例えば緊急事態宣言をする場合とか、分科会にはかって決めている」

政府が6月中に判断するとしている『観客』についても取り上げられました。

野党が指摘したのは、組織委員会などが実施する『学校連携観戦プログラム』。都内などの小中学生らを対象に学校行事の一環として競技を観戦させるというものです。

立憲民主党・水岡俊一参院議員:「『学校連携観戦プログラム』というのがあると聞いた。81万人の子どもたちが、すでにその計画に組み込まれていて、オリンピックの会場に出かけて行くことになっているようだが、総理これは本当ですか」

萩生田光一文部科学大臣:「現段階で、組織委員会が観客上限にかかる検討とか、観客の感染症対策にかかる検討が行われている最中であり、この結果を踏まえて、やる・やらないを含めて、組織委員会として適切に判断されているものと認識しています」

菅義偉総理大臣:「子どもたちの安全安心というのは、ここは当然、最優先するというのは、責任ある政府の立場としては当然のことだというふうに思います」

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