参院選公示“物価高”“安保”は…18日間の選挙戦 各党党首「第一声」[2022/06/22 23:30]

参議院選挙が22日公示され、18日間の選挙戦がスタートしました。

自民党の岸田総裁が第一声を上げたのは福島県。演説の中で最も力を込めたのは『物価高』への対応です。
自民党・岸田総裁:「今回のこの物価高は、ロシアのウクライナ侵略によって、世界規模で引き起こされている有事の価格高騰です。政府は、国民の皆さんの命、暮らし、そして仕事を守るために万全の態勢をしっかり用意し、備えていきたいと思います」

演説では、次いで『外交・安全保障』に時間を割き、憲法改正については「挑戦する」とだけ言及しました。

野党第一党の立憲民主党の泉代表も、物価高の対策に演説の大半の時間を割きました。
立憲民主党・泉代表:「立憲民主党は、物価高と闘うと言い続けてきた。そして『岸田インフレ』だと言ったんです。それぐらいにもっともっと皆さんに強い言葉で訴えないと政府が変わらない。この参院選の争点が、物価になってきたじゃないですか。もっともっと皆さん声を上げましょうよ。声を上げていこうじゃありませんか」

自民党が防衛費の大幅な増額を掲げていることについては、こう述べました。
立憲民主党・泉代表:「防衛費だけ2倍にするなんてありえないんですよ。あくまでバランスのとれた落ち着いた安全保障政策。立憲民主党は、それを訴えています」

公明党の山口代表は、激戦が予想される神奈川県で第一声です。
公明党・山口代表:「経済立て直し、そして子どもから高齢者まで、全世代を守る社会保障の構築。さらには、日本の安全保障を強化する。この3つの課題に挑戦してまいりたいと思います」

演説の柱は、物価高への対策です。多くの野党が、消費税の減税を訴えていることについては、こう述べました。
公明党・山口代表:「野党の皆さん、消費税下げ、いつからやるんですかと聞いたら、“法律を改正して、来年の4月からやりたい”と言うんです。いま物価が上がっているのに、来年4月からやる予定と言われても、困るのは国民の皆さんじゃありませんか。だから先手先手で、この対応策を、あの手この手で打っていかなければならない」

日本維新の会の松井代表は、本拠地・大阪で、自分たちが「野党第一党」になることが、経済の成長や賃金の上昇につながると主張しました。
日本維新の会・松井代表:「参議院でちょっと増やしていただいて、野党第一党なると、国会の運営の協議の場に出て行って、自民党に圧力かけられます。自民党が当面、当面の間は自民党政権持つんですよ。圧倒的多数、持ってるから。でも、自民党をピリっとさせないと、結局、永田町の論理。結局いつまでも国民の皆さんに借金という負担は増えながら、経済が成長しないから、給料は上がらない」

共産党の志位委員長の第一声です。
共産党・志位委員長:「この参院選は、戦争か平和か、日本の命運がかかった選挙です。危機に乗じて憲法9条を改定し、日本を軍事対軍事の危険な道に引き込み、暮らしを押しつぶす。こんな道は、日本共産党への1票で止めようじゃありませんか」

『安全保障』と『物価高対策』が、与党との対立軸だとしています。
共産党・志位委員長:「物価高騰の原因をもっぱらロシアに押し付けています。しかし、もう一つ重大な原因があります。アベノミクスが進めた異次元の金融緩和が異常円安を作り、物価高騰を招いています」

国民民主党の玉木代表は、愛知県を第一声の場所に選びました。
国民民主党・玉木代表:「私たちは、今回の参院選、給料上げる、国を守る。このシンプルな2つの公約、方針を掲げて戦います。というのは、日本だけなんです。もう25年にもわたって実質賃金指数が下がり続けているのは」

物価高などの課題に対し、「新しい答えで日本を変える」と訴えました。
国民民主党・玉木代表:「過去の慣習や古い考え方にとらわれず、今の国民にとって一体何が大切なのか。ただ、その1つの基準に従って国民のために行動していきたい」

衆議院議員を辞職して参院選に出馬したれいわ新選組の山本代表は、国内の経済状況は「明らかに政治による失敗だ」と述べ、消費税の廃止を表明しました。
れいわ新選組・山本代表:「消費税を廃止することは、毎日が10%オフになるってこと。消費税をなくしたら、皆さんの社会保障が安定しなくなる。とんでもない、大嘘です。今こそ消費税をなくし、本当の意味で税収が上がっていく。徹底した経済政策をやらせていただきたい」

前身の旧社会党結党から77年の社民党。政党要件を維持するためには、今回の選挙で得票率が2%を上回ることが至上命題で、福島党首にとって、正念場の選挙戦です。
社民党・福島党首:「暮らしが一番、頑固に平和。そんな日本であり続けようではありませんか。新自由主義を社会民主主義に変えていこうではありませんか」

NHK党の立花党首は、東京・渋谷で第一声に立ちました。
NHK党・立花党首:「生活保護をもらっている方の受信料は無料。学生の方の受信料も無料です。NHKに受信料を支払わない国民を応援、お守りをする政党。それがNHK党でございます。ということで最後に参議院選挙に勝ってNHKをぶっ壊す」

545人が125議席を争う参議院選挙の投開票は7月10日です。

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