旧統一教会“接点調査”で報告漏れ続々 イベント参加や韓総裁に「真のお母様」発言も[2022/09/13 18:59]

 自民党が公表した旧統一教会と議員の接点を調査したアンケートに、ほころびが露呈しました。自民党が公表したリストに名前がなかった木原官房副長官が、旧統一教会の関連団体が主催したイベントに参加したと認めました。「記憶が呼び覚まされた」としています。

 岸田総理の最側近、木原誠二官房副長官は、こう釈明しました。

 木原誠二官房副長官:「きのう夕方、外部の方から2016年(関連団体の)パネルディスカッションに出ていたんじゃないかと指摘を受けた。事務所で調べて、詳細資料はなかったが、同席したパネラーの名前等々記憶を呼び覚ますと確かに出席していた」

 外部の指摘を受けて、「記憶が呼び覚まされた」というのは、旧統一教会の関連団体が主催した会合。その場に出席していたことを思い出したというのです。

 木原誠二官房副長官:「党の方針がはっきり出ているのでそれに従って厳正に対応したい。いずれにしても、報告漏れがあった」

 一方、旧統一教会との関わりについて、記憶があいまいな、山際経済再生担当大臣は…。

 山際経済再生担当大臣:「私の記憶の限りでは、政策的な話を当該団体としたことはない。少なくとも私の記憶の限りではない」

 こうしたなか、別の自民党議員からは、新たな疑惑が。

 自民党・土井亨衆院議員:「真のお母様。私は国会議員の土井亨と申します」

 国土交通副大臣を務めたこともある、土井亨衆院議員が「真のお母様」と呼ぶ人物。旧統一教会の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁です。

 自民党・土井亨衆院議員:「真のお母様にオンラインではありますが、直接ごあいさつの機会を与えて下さったことに心より感謝申し上げます」

 この映像は、去年4月に韓国で開催された旧統一教会関連のイベントの様子。

 自民党・土井亨衆院議員:「今こそ平和の母が必要であり、この世界の混乱を収集し、統治できる方は韓鶴子総裁のみと確信してやみません」

 こうした発言の真意について、土井議員の事務所を取材すると。

 土井亨事務所:「どのような内容で話せば良いのか相手の団体から聞いた後、その内容をもとにあいさつを行ったものであり、内容について十分に吟味していなかったのが実態。この点については、軽率であったと反省しています」

 さらに取材を進めると、関連団体の会合に、合わせて5回出席していたことを事務所が明らかにしました。

 ただ、自民党の点検結果には、出席の回数までは記載されておらず、関わりが濃いか薄いかの判別はできません。

 立憲民主党・泉健太代表:「自民党の点検で出てきたものは氷山の一角に過ぎないということ。再調査を行うべき」

 自民党内部からも不満の声が。

 自民党ベテラン議員:「きちんと答えたのに党が名前を出さず、こちらが隠したみたいになっている。それで批判されたらたまったもんじゃない。どこで線引きしているのかよく分からない」

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