「真のお母様」土井亨議員が発言、岸田総理“最側近”木原副長官と教団に新たな接点も[2022/09/13 18:51]

 自民党の土井亨議員が教団関連のイベントで発言した動画を入手。取材を進めると10年前から少なくとも5回、会合に出席していたことが明らかになりました。

 旧統一教会を巡り、また新たな接点が。岸田総理の最側近である木原誠二官房副長官が、自民党の調査の際に、申告漏れがあったと明かしました。

 木原誠二官房副長官:「きのう夕方、外部の方から2016年(関連団体の)パネルディスカッションに出ていたんじゃないかと指摘を受けた。事務所で調べて詳細資料はなかったが、同席したパネラーの名前等々、記憶を呼び覚ますと確かに出席していた。党に改めてきのう、追加の報告をした」

 外部の指摘を受けて、「記憶が呼び覚まされた」というのは。

 旧統一教会の関連団体が主催した会合。その場に出席していたことを思い出した、というのです。

 木原誠二官房副長官:「(Q.今後、団体との向き合いは?)党の方針がはっきり出ているので、それに従って厳正に対応したい。いずれにしても報告漏れがあった」

 松野官房長官は。

 松野官房長官:「旧統一教会との関係については、それぞれの政治家としての責任において適切に説明すべきものと考えている」

 ところが、別の自民党議員からは新たな疑惑が。

 自民党・土井亨衆院議員:「真のお母様。私は国会議員の土井亨と申します」

 国土交通副大臣を務めたこともある土井亨衆院議員が、「真のお母様」と呼ぶ人物。

 旧統一教会の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁です。

 自民党・土井亨衆院議員:「真のお母様にオンラインではありますが、直接ごあいさつの機会を与えて下さったことに心より感謝申し上げます」

 旧統一教会の韓鶴子総裁を「真のお母様」と呼ぶ、土井亨議員。

 かつて安倍内閣で、国土交通副大臣や復興副大臣を務めた自民党安倍派の衆院議員です。

 この映像は、去年4月に韓国で開催された旧統一教会関連のイベントの様子。土井議員が送ったビデオメッセージには、韓総裁と一緒に映っている写真も紹介されています。さらに。

 自民党・土井亨衆院議員:「私は真のお父様の『聖和式』に最初と次の年の2年続けて参加させて頂きました」

 「真のお父様」とは、2012年に亡くなった、旧統一教会の教祖・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏のことです。

 土井議員は、旧統一教会が2012年に韓国で開催した「聖和式」と呼ばれる文氏の葬儀と、その翌年の式典に、2年連続で出席したとアピールしています。

 自民党・土井亨衆院議員:「今こそ平和の母が必要であり、この世界の混乱を収拾し統治できる方は韓鶴子総裁のみと確信してやみません」

 こうした発言の真意について、土井議員の事務所を取材すると。

 土井亨事務所:「安倍元総理がビデオメッセージを送ると、団体から聞いたので、我々も送ることにした。どのような内容で話せば良いのか相手の団体から聞いた後、その内容をもとにあいさつを行ったものであり、内容について十分に吟味していなかったのが実態であります。この点については軽率であったと反省しています」

 さらに取材を進めると、関連団体の会合に合わせて5回、出席していたことを事務所が明らかにしました。

 ただ、自民党の点検結果には、出席の回数までは記載されていません。

 旧統一教会を取材する鈴木エイト氏は、課題を指摘します。

 旧統一教会を20年取材・鈴木エイト氏:「旧統一教会との関係性が濃い国会議員と、非常に浅い国会議員の差が同時に名前を羅列することによって分からなくなってしまう。関係性の濃さという点から追及が非常にしづらくなっている」

 立憲民主党・泉健太代表:「自民党の点検で出てきたものは氷山の一角に過ぎないということ。再調査を行うべき」

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